鹿児島県南方にあるトカラ列島で、9日から地震が相次ぎ、体に揺れを感じる地震が13日までに230回以上発生しています。
こうしたなか、インターネット上では「#トカラの法則」という言葉が話題となっています。
この法則は、トカラ列島で地震が多発すると、その数日後かに、他の地域で大きな地震が発生しているんじゃないかというのものです。
・2000年10月、トカラ列島で群発地震が起きた4日後に、鳥取県西部地震が発生。
・2003年8月、トカラ列島で群発地震が起きた38日後に、十勝沖地震が発生。
・2011年3月、トカラ列島で群発地震が起きた4日後に、東日本大震災が発生。
・2016年4月、トカラ列島で群発地震が起きた6日後に、熊本地震が発生。
・2016年12月、トカラ列島で群発地震が起きた20日後に、茨城県北部地震が発生。
・2018年6月、トカラ列島で群発地震が起きた2日後に、大阪北部地震が発生。
これらがどこまで信憑性があるものなのか。専門家に話を聞きました。
東海大学海洋研究所・長尾年恭客員教授:「(Q.トカラの法則の信憑性は?)トカラの法則というものは、偶然であると考えるのが妥当。『この地震は何らかの引き金になるのではないか』とか『地震との関係は』と言われた時に、気象庁は『関係ない』とコメントします。トカラ列島の群発地震の場所と、東日本大震災を起こした東北地方も非常に距離が離れている。群発地震が起きたことによるひずみは、そこまで大きく伝わらない。各々の地震とトカラの群発とは関係ないと考えている」
長尾客員教授は、別の理由として「地震発生の頻度」を挙げています。
トカラ列島ではこの1年間、地震がほぼ毎日、発生しています。そのため、長尾客員教授は「どこかで大きな地震が発生した時、後付けで関連を結びつけているのではないか」と話しました。
(Q.トカラ列島で地震が多発している原因は何ですか?)
トカラ列島ならではの地形が関係しているということです。そもそも今回の地震は、プレートの沈み込みによる地震ではなく、海底地下深くにある“マグマ”が関係しているという見方があります。
トカラ列島の周辺には多くの海底火山があり、原因は分かっていませんが、その下でマグマの活動が非常に活発になっています。そのマグマが膨張して周囲に力がかかった結果、地震が発生している可能性があります。
この地震の特徴は、同じ程度の規模の地震が何度も発生するということです。相次ぐ地震での影響で地盤がゆるくなるので、土砂災害などにも注意が必要です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

WACOCA: People, Life, Style.