世界遺産登録を目指す“佐渡島の金山”のユネスコへの推薦を見送る方向で最終調整している政府に対し、国会では与党からも「今年度、推薦を行うべき」と反発の声があがりました。

【佐渡市 渡辺竜五 市長】
「新潟県と佐渡市に対する国からの連絡は一切はございません」

24日、“佐渡島の金山”の国内推薦をめぐり、こう話した佐渡市の渡辺竜五市長。

【林芳正 外務相】
「総合的な検討を進めていきたい」

しかし、政府はユネスコへの今年度の国内推薦を見送る方向で最終調整しています。

その背景には、佐渡の金山で「戦時中に朝鮮半島の出身者が強制労働をさせられた」とする韓国の反発がありました。

【佐渡市 渡辺竜五 市長】
「”総合的な検討”の中身。そこを明確にしていただいたうえで、対策をしっかりと策定していくということが大事だと思っている」

一方、推薦を見送ると、今後登録の実現がより困難となることも懸念されていて、24日の衆議院予算委員会では、政権を担う自民党の政調会長からも「今年度に推薦を行うべき」との声があがりました。

【林芳正 外務相】
「ぜひ登録を実現したいと考えておりまして現在、文科省および外務省において“総合的な検討”を行っているところ」

【自民党 高市早苗 政調会長】
「(見送りの場合)来年度までに、確実に佐渡の金山を世界遺産一覧表に記載できるような環境をつくれる、その自信と戦略をお持ちなのか」

【林芳正 外務相】
「いま申し上げたように、“検討”を進めながら、十分な準備をしたうえで、ということを検討させていただきたいと考えているところ」

また、歴史認識の問題を問われた岸田首相は…

【岸田首相】
「正当な評価を受けることを強く求め、いわれなき中傷には毅然として対応して参ります」

佐渡島の金山の国内推薦をめぐり、岸田首相はどのような判断を下すのか、推薦期限は2月1日に迫っています。

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