空気感, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=1727922 / CC BY SA 3.0

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空気感(くうきかん)とは、空間や人物およびその表現が有する雰囲気のことである。
そのものが直接的に表現されていなくても、間接的な情報のみで存在することが示唆されている様子を表す。
絞り開放による撮影の例 写真表現における空気感について大竹 (2006)は、2次元である写真がまるで立体のように見えることを指すとする。
ピントやボケ、ホワイト・バランス、構図などを工夫することにより、空気感が生まれる。
たとえば、絞りを開放し被写界深度を浅くすることにより、空気感が表れやすくなる。
また、被写体との距離に応じたコントラストの変化による空気遠近法やフォーカス面からの微妙なボケにより立体感が表現されていたり、収差によるレンズ効果が少なく現実感に富んでいる場合にも空気感があると表現される。
空気感の演出について、大村 (2018) は、被写体をどこに配置するのかがもっとも重要であるとし、西澤 (2020) はメインの被写体と同じくらい背景が重要であるとする。
また木村は、書籍の撮影を例に取り、風による動きを活用してあたかも被写体に意思があるかのように表現する技法を紹介している。
ミネソタ州のライフスタイル・センター 福島 & 堀越 (2012) は、SD法を用いた景観についての心理評価実験を元に、天候の変化が空気感の評価に影響を与えると考察している。
また、野口 (2013) は商業施設における空気感の重要性を唱え、施設全体が屋根で覆われていないライフスタイル・センター型のショッピング・モールを例に、人工物(商業施設)と自然物(空など)の融合により生成される情景や雰囲気と空気感を定義している。
なお美容分野における空気感(エアリー感)は、空気を含んだようなふんわりとした雰囲気や質感のことを指す。

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