日本の演劇賞を総なめにした演劇界の金字塔作品を映画化した『焼肉ドラゴン』(6月22日(金)より全国公開)の本編映像が解禁となった。

万国博覧会が催された1970(昭和45)年の高度経済成長に浮かれる時代の片隅で、ちいさな焼肉店「焼肉ドラゴン」を営む亭主・龍吉と妻・英順とその娘たち静花(真木よう子)、梨花(井上真央)、美花(桜庭ななみ)の三姉妹と一人息子・時生の6人暮らしの家族と、そのお店で賑わう常連客たちと家族の固い絆が描かれている。ささいなことで泣いたり、笑ったり、そんな何が起きても強い絆で結ばれた「焼肉ドラゴン」にも、次第に時代の波が押し寄せていく姿が描かれ大きな感動を生む人間賛歌の物語である。

 今回解禁された映像は、プロの歌手を夢見る美花が働いているナイトクラブのステージで、念願の初歌唱のチャンスを与えられるシーン。十八番の「伊勢佐木町ブルース」を意気揚々と歌い始めようとするが、クラブの大御所歌手・長谷川美根子(根岸季衣)に突如マイクを奪われ、憧れていたステージを邪魔されてしまう。「なにしとんねん!」と声を荒げてマイクを奪い返そうとする美花と、なにがなんでもマイクを離さない美根子。2人はやがて客席まで破壊する激しい取っ組み合いになってしまう。実はこの2人、クラブの社員・長谷川豊(大谷亮平)を巡る恋敵なのだ。

豊は美根子と結婚しながらも、隠れて美花との逢瀬を重ねる不倫関係。ウィッグを奪い合い、お互いを客席に投げ飛ばす姿は見事なキャットファイトシーンに仕上がっている。次第に周りの客も喧嘩を囃し立て始め、ますますヒートアップする喧嘩は収集のつかない状況に。喧嘩を止めようと割って入る豊を座布団でタコ殴りにする美根子は嫉妬心の塊だ。この三角関係は一体どうなってしまうのか?ぜひ劇場で見届けてほしい。

映画『焼肉ドラゴン』は6月22日(金)全国の映画館で公開となる。

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