恋する寄生虫
原案/三秋 縋(みあき すがる)の「恋する寄生虫」
監督/柿本ケンサク
出演/
高坂賢吾(こうさか けんご)/林 遣都(はやし けんと)
極度の潔癖症。自宅でプログラム開発をしている
世界との拒絶感から、
Xmasに芽吹くコンピュータウィルスをプログラミング中
佐薙ひじり(さなぎ ひじり)/小松菜奈
寄生虫の本を愛読書とする少女
高校は不登校中
視線恐怖症のため、ヘッドホンを常に身につけている
和泉(いずみ)/井浦新
高坂にひじりの面倒を押し付ける謎の男性
実はひじりの実家の病院の先生
瓜実裕一(うりざね ゆういち)/石橋凌
ひじりの祖父
寄生虫が原因で娘を失っている
ほか
出演者
林遣都
小松菜奈
井浦新
石橋凌
黙々と、社会への復習と言わんばかりに、自宅でコンピュータウィルスを開発している高坂(林 遣都/はやし けんと)。極度の潔癖症のため他の人との関わりを持たないように生きている。
寄生虫の本を愛読書にしているひじり(小松菜奈)は、脳内の寄生虫が原因で、もうすぐ自分は死ぬと思っている少女だった。
ある日、バスの中で高坂は車内で飲食をしている中年の姿への潔癖症による嫌悪感から気分が悪くなり、停留所で止まってすぐに下車とともに嘔吐し倒れてしまう。
その時偶然一人の女子高生が彼に気づき、実家の病院に搬送する。
なんとか自宅に戻った高坂。
部屋にいた謎の男に「ガキの面倒を見てくれ。報酬は50万円。ただし断れば、犯罪を告発する」と脅される。その面倒を見る相手がひじりだった。
それぞれの印象は最悪だったが、ひじりがひったくりに遭い、高坂がフォローをすることで、互いが抱える心の重み、潔癖症であることと視線恐怖症であることが判ると、すこし互いの心の距離が近づいたような気がしていた。
そして2人はそれぞれの症状緩和とリハビリのため時間を共有していく。
ある日の会話の中で12月24日の話題になり、2人でXmasツリーを観るための約束をするのだが……
原作ではなく原案というのがポイントで、小説をベースに世界観を引き継いだ映画になっている。
心理面を描いたと思えば、2人の関係の揺れ動きを描く
その間寄生虫のカットをターニングポイント毎にいれることで、章仕立てにしているとも言える
サスペンス感のある始まりでありつつも、
互いの依存関係による共有時間を過ごすシーンはとても幻想的。
そのなかで、
高坂が帽子を取り、マスクなし出待ちを歩けるという見た目てきに判りやすいリハビリ表現もベタといえばベタだだ判りやすい。
林遣都の潔癖症からきてしまう幻覚や不安定さの演技は素晴らしいものだった。変化の中では高坂が気づきつつも素直に受けれる変化は細かなところだったが表情の微妙な変化で観ている側に感じさせてくれるものだった。
小松菜奈の演技はいうまでもない
高校生役ということで、今年で25歳の小松菜奈にはどうなんだろう
と思っていたが、すんなりと受け入れられる自然な雰囲気。
すごい女優である
強がりつつもダメなときの不安定さの演技は圧倒的な説得力とリアルさがある。
バクマン。(15)のときで、18~19歳。
坂道のアポロン(18)や恋は雨上がりのように(18)のときで、20歳~21歳。このときにちょっと大人びた高校生の雰囲気をだせていたが、年令を重ねたうえで同じように高校生役ができるのはすごいとも言える
というか 演技がうまいからこそできる部分があるとも言える。
シナリオ展開で設定を回収しきれいていないところなどもあるが、映画全体のテイストとしては フランス映画的な部分も多々ある
そこを受け入れるかどうかで評価が分かれるような作品。
芸術作品としては秀逸。
気づいたら恋に落ちていた が急に来る感じがするが、実はそれぞれの抱えてることを話し合う時点で共依存的な雰囲気は2人の間に常に流れている。
また、それぞれの依存→恋愛に陥るという、日常でもある恋愛のパターンなので、素直にみるのがオススメ。
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