衆議院選挙は31日が投開票日です。自民党は、単独で過半数を確保できるのでしょうか。カギを握るのが激戦区ですが、その一つ、東京18区を取材しました。

この選挙区では、立憲民主党の菅直人氏(75)に対して、自民党公認候補・長島昭久氏(59)が挑みます。

菅氏は、当選回数13回、政治家歴40年、総理大臣も務めました。
立憲民主党・菅直人候補:「(Q.若い人と話してどんなこと一番政治に求められていると感じる)一つは個人的にも聞いて、その場でもテーマにしたが、やはり奨学金の問題。学校を卒業したとたんに奨学金を返すことが非常に大きな負担。なかには、大学院まで行っている人は1000万円近い借金を抱える。私もずっと1年ぐらい話を聞いて、これは大変なことだと」

長島氏は元々、民主党に所属していて、菅氏とも良好でした。
自民党・長島昭久候補:「(Q.生活への不安、未来への不安は消えていない)生活の不安払しょくするために、ともすればばらまき合戦のようになっているけど、そのあとの未来への不安を取り除く政策が必要。だから我々も、経済成長への政策をわかりやすく国民に訴えないと。やっぱり野党よりも与党だという票の動きにはならない。元総理に対しては、もちろんリスペクトしながら、師弟関係という部分については、本当にご恩返しのつもりで、正々堂々と、最後まで政策論争で戦いたいと思っている」

この選挙区には、幹部クラスが与野党ともに続々、投入されています。今回、立憲民主党など野党5党は選挙区調整を行い、全国289選挙区のうち、217で、候補者が一本化しました。それによって激戦区が増え、東京18区もその一つになっています。

過去には、比例復活もある菅氏にとっては追い風です。
立憲民主党・菅直人候補:「(Q.野党共闘の構造をどう思っているか)小選挙区という制度の中では当然の戦略だし、それがかなり浸透して、相当の効果的な共闘が進んでいる。そんな実感を持っている。よく野党共闘といわれるけど、与党共闘の方がもっと長くやっている。自民公明は、ダブっている選挙区は一つもない」

東京18区からは、無所属の子安正美氏(71)も立候補をしています。全国で広がる“自民党対野党一本化候補”の構図をどう見ているのでしょうか。
子安正美候補:「衆議院に立候補の方々は、みんな思いがあって、志があって、一人一人議員が出る。それで選挙演説をしている。それが調整されたりするのは、まさに政党派閥のある政党によって、政権という形で、しっかり国を運営していこうというのは、あっていいと思う」

今回の選挙では、自民党が単独過半数を超えるのかどうかが注目されていることの一つです。一方で、有権者側に目を向けると、投票率の低下、特に若い世代の投票率の低さをどうするのかという課題があります。投票権が18歳に引き下げられたときに比べると、10代・20代の選挙に対する関心は下がる一方です。

そんな現状を打破しようと、ファッションブランドとコラボして投票を促すなど、さまざまな動きが広まっています。SNSでは、多くの団体がハッシュタグを使い、投票を呼びかけつつ、クリエイターたちは映像制作で動き出しました。

東京・国分寺市にある神社では、コーヒーでも飲みながら気軽に話す会合がありました。国分寺市の投票率を全国1位にしようという試みです。
主催者(23):「選挙は誰に入れるとか、だいたい定まったのか」
学生(22):「定まっていない。選挙公報とか駅で配っているやつを見て、何となくで入れている感じ」
フリーター(26):「入れたい人がいないから、あえて投票しないという選択しもありといえばありと思ってるけど。それでもなお、言い方が悪いけど、マシな人を選ぶとか。消去法みたいなのも手としてあるよねと。投票率を上げたいけど、難しいところ」

ただ、ざっくばらんに政治の話ができる場は少なく、それゆえに「候補者や政党を決められない」という意見もあります。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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