自民党が「1勝1敗」となった、週末の山口と静岡の参議院補欠選挙。31日の衆院選に向けて、岸田総理が「気持ちを引き締める」とコメントした一方で、野党は勢いづいています。

 24日、山口県と静岡県で行われた参議院の補欠選挙。山口選挙区では自民党の北村経夫前参議院議員(66)が保守王国の健在ぶりを見せつけて圧勝。

 当選・自民党(公明推薦)、北村経夫氏:「頼れる責任政党、自民党に対する期待が大きかったと感じました」

 一方、静岡選挙区は、立憲民主党と国民民主党が推薦した無所属の新人・山崎真之輔元県議会議員(40)が初当選しました。

 当選・無所属(立憲・国民推薦)、山崎真之輔氏:「とにかくもう政治を新しくしてくれ、変えてくれ、そういう声が予想以上に大きかったと」

 衆議院選挙の前哨戦と位置付けられた補欠選挙は自民党にとって1勝1敗となりました。

 静岡選挙区の出口調査によると、普段特定の支持政党を持たない無党派層の7割が山崎氏に投票したと回答。

 一方自民党の新人・若林洋平氏(49)の支持は2割にも満たず、無党派層で大きな差がついていました。

 落選・自民党(公明推薦)・若林洋平氏:「新総理には2度にわたり静岡に来て頂いたにもかかわらず、申し訳なく思っております」

 今回の2つの補欠選挙は、岸田内閣発足後初めての国政選挙でいずれも自民党議員の辞職に伴う補欠選挙だったこともあり、自民党は2つ勝つことを目指していました。

 自民党は党幹部が相次いで応援に入ったほか、岸田総理自ら補欠選挙では異例の2回静岡入りし、こう訴えていました。

 岸田総理大臣:「こうした選挙を通じて皆さん方に岸田に任せるかどうか、これをご判断頂かなければなりません」

 静岡での敗北を受けて岸田総理は・・・。

 岸田総理大臣:「(Q.『岸田に任せるかどうか判断頂かなければならない』とおっしゃいました。今回結果の一つが出ましたが、どのように受け止めますか?)一つ(結果)が出ました。山口でも結果が出ました。これから衆議院選挙の結果が出てきます。そうした国民の皆さんの声をしっかり受け止めたいと思っています」

 また公明党は「静岡県の結果については、今後、敗因をよく分析し衆院選に向けて立て直していきたい」との談話を発表しました。

 一方、野党は足並みが乱れて、共産党が独自候補を擁立しましたが、山崎氏は静岡県の川勝知事の支援を得るなどして支持を広げました。

 立憲民主党・枝野代表:「自公政権に対する国民の不信と不満はですね、依然として大変大きいということが示されたと思っています」

 国民民主党・玉木代表:「元々自民党の議席ですから、そこで野党が1議席をとれたということはですね、これは野党にとっては勝利。衆議院選挙に向けて弾みをつけていきたい、そう思っています」

 衆議院選挙は31日に投開票が行われます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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