来週に公開のハリウッド映画に日本政府が1億円近く支援していました。一体、なぜなのでしょうか。
22日から公開される日本を舞台にしたアクション映画「G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ」。日本で撮影されていたのは去年2月。WHO(世界保健機関)が「COVID-19」という名前を付け、日本でも横浜にクルーズ船が入港し、新型コロナウイルスの影響が出始めた時期でした。
実は、この映画にある秘密が・・・。
クールジャパン戦略担当・若宮健嗣大臣:「今、ご指摘がありました『G.I.ジョー』。非常に大きな効果が見込まれてございます」
内閣府から補助金を受けている映画。つまり、国民の税金が使われているのです。
クールジャパン戦略担当・若宮健嗣大臣:「産業界の・・・特に『映画界』『エンターテインメント業界』の大きな活性化にもつながると思いますので」
G.I.ジョーは内閣府が実施する「外国映像作品ロケ誘致に関する実証調査」の対象作品。つまり、外国映画を誘致することで日本にどれほどの経済効果や観光客を誘致する効果があるかを調査するプロジェクトなのです。
もちろん、映画を製作する側にもメリットが・・・。
主演、ヘンリー・ゴールディングさん:「歴史的な感じがする場所ですね。本格的なセットを使うことができて素晴らしいです」
ロベルト・シュヴェンケ監督:「『日本のクルー』と一緒に仕事をするのは非常に楽しいことです。2つの文化が融合するというのは実に興味深いことですから」
例えば日本家屋を作れる職人が海外には少なく、リアリティーを追求するうえで制作者側はどうしても「日本ロケ」が必要になります。日本側も外国人クルー滞在による経済効果や日本人スタッフの雇用も期待できます。
今回の茨城での撮影では約75%が日本人スタッフだったそうです。
内閣府によると、この映画に出された補助金は約9600万円。撮影クルーが国内の数カ所でロケを行って落とした金額は約19億円だったそうです。
すでに元が取れている計算ですが、まだ効果は一部業界に限定的。しかし、映画が公開されて日本が注目を浴びると経済効果はさらに様々な業界に広がり、数百億円にも上る見込みがあります。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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