コロナ禍の影響で、休業を決めた旅館で、空き巣の被害が相次いでいます。番組が取材で現場に向かいますと、その前日にも何者かが侵入していたことが分かりました。

■去年10月から休業・・・“複数回”被害

 白昼堂々、室内を荒らす2人組。カメラが捉えた犯行の瞬間です。

 発端は、SNS上で訴えられた、「祖父母の旅館に1カ月の間に何度も空き巣被害があり、警察の捜査が入った次の日にも、また空き巣被害」という投稿でした。

 犯人と思われる2人組の画像と共に、空き巣の被害を訴えているのは、茨城県結城市にある旅館「結城ガーデン」の関係者です。

 休業中に空き巣の被害に遭った、この旅館。一体、どういったことがあったのか、話を聞きました。

 元取締役の男性:「中に泥棒が入ったのが、最初に分かったのは8月末。裏のドアとかが、こじ開けてあって」

 旅館は、新型コロナウイルスの影響で、去年10月から休業中でした。

 しかし、今年8月末から複数回、空き巣被害に遭ったため、センサー式の防犯カメラを設置。すると、先月17日、犯人らしき人物が映っていたのです。

 これまで、備品が盗まれるなどの被害が確認されています。

■2週間ぶり館内点検・・・“新被害”発覚

 そして、今月5日、番組の取材班と共に、2週間ぶりに館内の点検をしたところ、とんでもないことが起きていました。

 元取締役の男性:「明らかに泥棒ですね」

 なんと、新たな被害が発生していたのです。しかも、天井を引きはがすという、今までにない荒っぽい手口。踏み台として使った机や、穴を開けるためのバールは、そのまま放置されています。

 元取締役の男性は、すぐに警察に連絡。調べが始まりました。その間、防犯カメラの映像を確認してみると・・・。

 元取締役の男性:「これ犯人だね。知らない人です」「(Q.ご存じない?)うん」「10月4日?きのう?きのうだね」

 驚くことに犯行は、4日午後3時ごろ、白昼堂々と行われていて、大胆にも天井に開けた穴から、黒く長いホースのようなものを引き抜く瞬間が映っていたのです。

 元取締役の男性:「引っこ抜いてますね」「(Q.天井ですよね?)天井です。ひどいねえ」

 犯人が盗んだのは、天井裏に張り巡らされた電気系統のケーブルで、20メートルほどのものが3本でした。改めて現場を見てみると・・・。

 元取締役の男性:「完全に線を切ってるよね」

 確かにケーブルが切断された痕跡が・・・。同じような犯行は、他の場所でも確認されました。
 
 元取締役の男性:「銅線を盗もうとしたのかな」

 ケーブルには、銅線が使われていて、それを転売するのが目的ではないかというのです。

 休業中のため、館内は電気が止められています。犯人は、電池で動く防犯カメラが作動しているとは思わなかったようで、カメラの前で堂々と犯行に及んでいました。

■計画的犯行か・・・別の日に“下見”

 実は、防犯カメラは、先月25日にも作動していました。そこに映っていたのは、カメラの前をうろうろする2人の男。同一人物とみられます。

 一体、何をしているのでしょうか?

 元取締役の男性:「(Q.この日は何をしに来たんでしょう?)下見ですね。きっとね。どこに穴を開けて、どうするか」

 犯行は、かなり計画的だということが分かります。

■元取締役「立ち上がれないよね」

 現在、警察は調べを進めていますが、コロナ禍で厳しい経営を強いられているなかでの被害とあって、男性は憤りを隠せません。

 元取締役の男性:「もう、ここ60年近いんで。古い建物は古いんですけど。銅線ないってことは、もう全部直せないよね。電気通せないでしょう?だから、どうなるんだろうね。許せないですよね。ちゃんと働けよって言いたいよね。営業もできないでいるのに、こういうことされるとね。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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