16年在任したメルケル首相の後任を争うドイツの総選挙は、中道左派「社会民主党」が第一党となりました。首相候補となるショルツ氏は、連立交渉を主導し、新政権樹立を目指す考えを示しました。
記者
「ショルツ氏が報道陣の前に姿を現しました。激戦を制し、表情は晴れやかです」
26日に行われたドイツ連邦議会選挙では、格差解消を強く訴えた中道左派「社会民主党」が、メルケル首相が所属する中道右派の「キリスト教民主・社会同盟」を僅差で抑え、第一党を獲得しました。次の首相の最有力となったショルツ氏は、政権樹立に意欲を示しました。
社会民主党 ショルツ氏
「我々は有権者の委託をこれから実行します。キリスト教民主・社会同盟は政権入りせず、野党になるべきです」
そして、今後の連立交渉については、3位の環境政党「緑の党」と、自由主義を掲げる4位の自由民主党と連立を目指すことを明らかにしました。
一方、第二党に転落した「キリスト教民主・社会同盟」にも連立交渉次第で政権維持の可能性が残されていて、党首のラシェット氏は意欲を示しています。
キリスト教民主・社会同盟 ラシェット氏
「今の状況には満足できません。我々が主導で次の政権をつくることに全力をかけます」
ただ、いずれも各党で政策に大きな隔たりがあり、連立交渉は長期化する可能性があります。4年前の選挙では連立が成立するまで半年の時間を要していて、新政権が発足するまではメルケル首相が職務を続けることになります。(27日18:25)
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