【今回の内容は?】
和歌山県田辺市の資産家で、“紀州のドンファン”と呼ばれた会社社長の野崎氏が急性覚醒剤中毒で死亡し、2021年(令和3年)に死亡時の妻による殺人事件として立件された事件について解説をしていきます。

今回は相続の際に保障される配偶者の権利に焦点を当て、元妻の須藤早貴(すどうさき)被告が遺産を相続できるのか検証!

世間でも注目を集めている紀州のドン・ファンこと野崎氏の不審死事件の相続について

・野崎氏の遺言の何が問題になっているのか?
・相続の際に妻に保証される権利について
・野崎氏の元妻が適用されるかもしれない「相続欠落」

という話題を中心に解説をしていきます。

(※動画撮影の時点では「容疑者」のため、公開時点での「被告人」ではなく「容疑者」としています。ご了承ください。)

【目次】
0:00​ 今回のお話は? 
0:26 この動画でわかること
00:50 遺言をめぐる泥沼裁判
03:30 元妻は遺産を受け取れる?
05:24 まとめ

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【要約】
遺言をめぐる泥沼裁判 -市へ全財産寄付の意向が無視され泥沼裁判へ-

まず、一つ目の論点「野崎氏の遺言」についてです。
野崎氏のご両親はすでに他界しており、お子さんもいないので法定相続人は兄弟と当時配偶者だった須藤容疑者になります。

野崎氏の事件を時系列にすると、以下のような経緯になっています。
・2013年2月:野崎氏が遺言を作成(田辺市へ全財産を寄付するという内容)
・2018年2月:野崎氏と須藤容疑者が入籍
・2018年5月:野崎氏死亡
・2019年9月:和歌山家裁田辺支部が遺言に法的効力があると判断
・2020年4月:野崎氏の兄弟が遺言を無効として和歌山地裁に提訴
・2021年5月:和歌山地検が、殺人と覚醒剤取締法違反の疑いで須藤容疑者を起訴

野崎氏の遺産は一旦田辺市へ遺贈され、その後の遺留分請求に応じ、1/2が須藤容疑者へ返還される予定でした。相続には遺留分という、相続人に最低限保障されている取り分があります。

ところが野崎氏の兄弟4人には遺留分がないため、遺言が実行されると遺産は田辺市と須藤容疑者だけのものになってしまいます。遺言が無効になれば、兄弟は法定相続分として1/4を取得できるため、3億3,750万円を4人で分け合うことになります。

相続税を差し引いても1人あたり3,800万円以上の金額になるため、遺産配分の観点からみた場合は兄弟にとって須藤容疑者の容疑以上に重要な問題でしょう。

野崎氏の兄ら親族4人が20年4月、遺言執行者の弁護士を相手取り、遺言書の無効確認を求めて和歌山地裁に提訴しました。

裁判では、親族側は遺言書について、コピー用紙1枚に赤ペンで走り書きされていて、野崎さんの意思で書かれたとはみなせず、野崎さん自身にも、市に寄付する合理的動機が見当たらないなどと主張し、野崎氏以外が遺言書を作成した可能性が高いとして無効だと訴えました。

相手側の遺言執行者の弁護士は、請求を棄却するよう求めています。

遺言が無効になれば須藤容疑者の取り分は遺産の3/4、兄弟は1/4になります。しかし、自筆証書遺言は本人が書いたことの証明が困難であり、立証の難しい裁判としてすでに泥沼化しているようです。

元妻は遺産を受け取れる?法律上の配偶者の権利と相続欠格

では次に須藤容疑者は遺産をいくら受け取れるのかという問題です。
法律で定められた相続人を法定相続人といい、亡くなった方(被相続人)の配偶者は常に法定相続人となります。法定相続分として遺産の分割割合も定められており、配偶者は他の相続人よりも優遇されています。

また配偶者には、「配偶者の税額軽減」という特別な措置があり、元妻が法定相続分の範囲内で相続していれば、相続税は1円もかかりません。
つまり野崎氏が寿命によって亡くなった場合、須藤容疑者は10億円以上の財産を非課税で相続できたわけです。

しかし、須藤容疑者は野崎氏の殺害と覚醒剤取締法違反の疑いで和歌山地検に起訴されてしまいました。実刑であれば相続権のはく奪「相続欠格」に該当します。

法定相続人であっても、このような事由に該当すれば「相続欠格」となり、相続権がはく奪されます。
・被相続人や他の相続人を死亡させた、または死亡させようとした
・被相続人が殺害された事実を知りながら告訴、告発をしなかった
・被相続人による遺言の作成・撤回・取消し・変更を、脅迫や詐欺によって妨げた脅迫や詐欺により、遺言の作成・撤回・取消し・変更をさせた
・遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した

須藤容疑者に実刑判決が下れば、被相続人を死亡させた者として相続欠格になり、相続権が回復することは二度とありません。
ただし、相続欠格は当人だけに適用されるため、野崎氏と元妻の間に子どもがいれば、須藤容疑者の代わりとして相続人に繰り上がる「代襲相続」が発生します。
野崎氏に直系の子がいれば、莫大な財産とともに事業も承継できていたかもしれません。

まとめ

今回は各メディアの情報から野崎氏の事件をまとめてみました。
この事件の今後の注目点は何といっても須藤容疑者の容疑でしょう。
無罪であれば資産家、有罪ならば相続欠格なので、今後の人生に天と地の差が出てしまいます。
一方では遺言書の種類や内容も注目度が高く、野崎氏はなぜ遺言を公正証書にしなかったのか、不思議に思う方もおられるでしょう。
野崎氏が残した遺言は自筆証書遺言ですが、内容はとても簡素であり、まるで相続開始後のトラブルを誘発しているようにもみえます。
本人亡き後のトラブルを防止するため、公正証書遺言や自筆証書遺言の保管制度なども活用するべきだったと言えます。
こういったトラブルを防ぐためにも、遺言をどの種類で残すかについてはよく検討しておきましょう。

【Webでもっと詳しく】

紀州のドン・ファン元妻逮捕で揺れる13億円の行方|ポイントは「相続欠格」


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【この動画に登場した税理士のプロフィール】
古尾谷 裕昭(ふるおや ひろあき)

1975年生まれ。東京都浅草生まれ
趣味:ランニング&スイミング

明治学院大学経済学部卒業、税理士事務所勤務を経て2006年に古尾谷会計事務所(後に税理士法人FIS)設立。2012年にベンチャーサポート税理士法人と合併。

現在はベンチャーサポート相続税理士法人(相続サポートセンター)代表税理士

「相続人に寄り添った親身な対応」をモットーに相続税・贈与税などに悩む個人のお客様のサポートにも多く携わる。
年間の相続税申告件数1,500件超、相続に関する月間ご相談件数800件超

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