東京のとあるカレーが評判のカフェでアルバイトする本田（佐々木大介）、28歳。彼の周りにはいつも人がいるように見える。不思議と自然に人の心にすっと入っていけるような青年。だが、誰にも本心を見せることはない。
ただ過ぎていく毎日の中、本田はスーツケース一つで上京してきた23歳の女、アカリ（趣里）と出会う。思いつめた様子の彼女を放っておけず、自宅のアパートに連れて帰る本田。アカリは妊娠していると言って一度は出て行こうとするが、本田が引き止めるとそのまま部屋で暮らし始める。
アカリの作った料理を一緒に食べ、出勤までの時間をともに過ごし、だんだんと夫婦のように仲睦まじくなっていく二人。アカリはスナックで働き始める。本田はスナックオーナーの未知子（香川京子）から何をしている人なのか、ママのハルミ（渡辺真起子）からはアカリをどう思っているのかと尋ねられるが、うまく答えられない。
そんなある日、本田はイベント会社で働くかつての同級生・観野（佐藤岳人）から転職の誘いを受ける。ちょうどカフェが店長・波子（浅野千鶴）の過労により休業中ということもあり、本田は少しずつ将来について考え始める。
一方、アカリの気持ちにも変化が訪れる。スナックで酔っ払い、不倫が理由で故郷を飛び出してきたこと、本当は妊娠していないことなどをぶちまけるアカリ。またある晩、本田の女友達・ゆか（田中佐季）から本田との関係を問い詰められたアカリは、部屋を出て行くことを決意する。
東京という街で出会ってしまった二人。相手に対する想いは愛なのか。もしもそうだとしたら、お互いにどう受け止めるのか——。
１０月３１日（土）ユーロスペースほか全国順次ロードショー
（Ｃ）2015 ソウルエイジ
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