最近、街中でもよく見かける電動キックボード。信号無視、逆走、歩道走行など、交通ルールを無視する人が多くいるということです。
こうしたなか、電動キックボードの事故で、23歳の女性が「危険運転傷害」の容疑で書類送検されました。
■「原付バイク」と同じ扱いも“ルール違反”
都心の幹線道路を逆走する電動キックボード。事故も多発するなか、捜査に新たな動きがありました。信号を無視してタクシーに衝突し、相手にけがをさせた事故で、危険運転傷害容疑が適用されたのです。
街中をさっそうと走る電動キックボード。なかには、時速30キロ以上出せるものもあるといいます。道交法上、「原付バイク」と同じ扱いのため、運転免許が必要で、原則、左車線を走行しないといけません。
しかし、歩行者の間を縫うように、歩道を走って行く電動キックボードの姿が見られます。もちろん、これは交通違反です。
さらには、先月28日、東京・渋谷で撮影された映像には、歩行者用の信号が青に変わり、一斉に渡り始める人たちと一緒に、交差点を斜めに走行していく電動キックボード。信号を渡りきると、そのまま歩道に入り、走り抜けていきました。
■1キロ逆走「悪びれた様子なく」
今、都内各地で交通ルールを無視した電動キックボードが、相次いでいます。
25日、目黒区内の国道246号で撮影された映像です。時刻は午前6時半ごろ、次々と車が向かってくるなか、電動キックボードが逆走しています。
動画を撮影した人は・・・。
撮影者:「危ないなというのが一つと、全く悪びれたような様子がない」
男性は自転車の走行が可能な歩道から、ハンドル部分に取り付けた固定カメラで電動キックボードが逆走する様子を撮影していました。
撮影者:「トラックなんかが、たくさん止まっていて、路上駐車が多いような感じ。左側に避けていたんですけれども」
路上駐車の車と、向かってくる車の間を逆走していきます。正面から走ってきた自転車を避け、道路の中央付近まで、はみ出して逆走する場面も。
撮影した男性によりますと、電動キックボードは、1キロほど逆走を続けていたといいます。
撮影者:「自分勝手な行動で、他の交通、車も自転車も歩行者も、そういった人たちを危険な目に遭わせるというのは、それはあってはならないことかなと」
■全国初「危険運転傷害容疑」を適用
都内で電動キックボードの事故が増えるなか、警察も摘発に乗り出します。
警視庁は先月26日、電動キックボードの事故で全国初とみられる危険運転傷害容疑を適用し、23歳の女性を書類送検しました。
女性は今年6月、新宿区内の交差点で電動キックボードを無免許で運転し、赤信号を無視してタクシーに衝突。乗客の男性は、けがをしました。
自身も右の手を骨折する重傷を負った女性は「免許が必要だと知っていた」と容疑を認めています。
警視庁によりますと都内で、電動キックボード関連の事故は今年、すでに34件、発生しています。
■ルール無視・・・あわやの事故も
左折待ちの車を避けようと、隣の車線にはみ出してクラクションを鳴らされる電動キックボード。
さらには、左車線を走っていた女性ですが、車道から歩道へと入っていきます。その先で、再び車道に戻ってきました。
すると、車通りが多い道路で、片方の足を浮かせたまま、運転する女性。さらに、停車中の車を追い越すために、道路の真ん中を膨らんで走行しています。
再び足をふらつかせながら運転をはじめた女性。その直後、不安定な状態で運転していた矢先に、左から車が出てきて、ヒヤリとする場面も。
また、別の電動キックボードは、逆走から、スピードを落とすことなく歩道に入り、信号無視して道路を渡っていくなど、交通ルールを、いくつも違反しています。
■歩道走行者「ルール知ってる」
今月1日、渋谷の街を取材すると交通ルールを無視して走行する電動キックボードを何台も目撃しました。
こちらの男性は交通ルールに従い、左車線を走行していましたが、歩道をさっそうと走っていました。
歩道を走行していた男性:「(Q.歩道を走っちゃいけないって、ご存じですか?)ああ・・・知ってます、知ってます」「(Q.歩道を走ってしまう理由は?)ここ車両が多いので、ちょっと危険かなということで、人もあまりいなかったので」「(Q.車が多いと歩道を走ってしまう?)ちょっと分からないですけど。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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