東京・町田駅近くのボウリング場とホテルが新型コロナウイルスの影響で57年の歴史に幕を閉じます。最終日の31日、訪れた人や家族には「特別な思い」があふれていました。

 長年、地元の人たちに愛され続けてきたボウリング場。31日に最後の日を迎えました。

 10年来の常連客:「ボウリングは私のすべて。命と言っていいくらい。本当に悲しい。つらい。悔しい」

 JR町田駅の近くにある「町田ボウリングセンター」。長引くコロナ禍の影響で利用者は激減し、経営が悪化。57年の歴史に幕を閉じます。

 親子3代で来た家族:「私は若い時から1回ブームの時があって、その時にずっとやっていた。もう最後なんで、ここで一生懸命、投げて楽しく」

 開業は1964年。東京オリンピックが初めて開催された年でした。

 1960年代から70年代にかけては、空前のボウリングブームが日本中で巻き起こりました。

 時を経て、くしくも2回目の東京オリンピックの直後に惜しまれながらも閉館します。

 27年間勤務・宮本善弘さん(54):「もう終わりなんだって。まず一番はさびしい」

 そして、ボウリング場に隣接するホテルも同じ会社が経営していますが、こちらも31日が最後。コロナ禍で、宿泊客だけでなく、結婚式場や宴会場の利用者も激減しました。

 ホテルラポール千寿閣統括マネージャー・小杉晃一さん:「大変、苦渋の決断ではあるが閉館、廃業して会社を清算していく」

 最後の日に宿泊したご家族には特別な思いが・・・。

 ホテルに宿泊した中村さん家族:「実はこのホテルで結婚式を挙げて結婚式の時に泊まった以来、泊まった」

 地元にゆかりのある2人は16年前、このホテルで夫婦の契りを結びました。この1年後に長男が誕生します。中学生に成長した息子がカメラマンになり、同じ階段で撮影。

 人生の大切な1ページを刻んだホテルで16年ぶりの2ショット。この場所から始まった家族の絆は、これからも続いていきます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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