7都県で、モデルナの新型コロナウイルスワクチンに異物が入っていたことが分かりました。
この7都県以外にも、同じ製造ラインで作られたワクチンが全国各地に出荷されていて、不安が広がっています。
接種した後、体調が急変した男性が、取材に応じました。
慶応大学に通う森優貴さん(18)は、ちょうど1週間前、大学で2回目のワクチンを接種しました。
接種したワクチンは、異物混入が発覚し、厚生労働省が使用を見合わせたものと同じロットでした。接種から3日後、体調が急変しました。
森優貴さん:「(視界が)砂嵐みたいで見えなかった。音が遠くに鳴っていた。これやばいと思って、枕元のスマホで救急呼んで」
森さんが救急搬送されたのは、26日未明。ほぼ同時刻、異物混入が公表されました。しかし、国内の流通を担う武田薬品は、その10日前、厚労省も6日前には現場から報告を受けていたことが分かっています。厚労省幹部によりますと、異物は、金属片の可能性があるということです。
森さんは5日入院して、30日に退院が許されました。
森優貴さん:「胴体全部、真っ赤になっていて、体中じんましんが。副反応だとも、特に言われていない。(医者は)『ワクチンで弱っていたから』くらいの話はしたけど。(Q、異物混入については?)それについても、特に何も言っていない。製薬会社は、すごく良くやっている。特に何も言えることはない。調べても『因果関係はない』と言いたい時は『ない』と言うでしょうし。回避できるなら回避したかった」
今も使用を見合わせている3ロットは、スペインの同じ工場で、同じ時期に作られました。2ロットは、異物混入が確認されていません。ただ、そのうち、ロット番号『3004734』のワクチンを接種した後、38歳と30歳、2人の男性が死亡しています。
30歳の男性は、広島県南部に住んでいたことが分かりました。今月22日、職域接種の会場で2回目を接種すると、翌日は発熱のため欠勤。24日は熱が下がって出勤しましたが、次の日、死亡が確認されました。亡くなった2人とも、基礎疾患はありませんでした。
加藤官房長官:「現時点において、ワクチン接種との関係は不明だが、混入された異物の性質等についての情報収集に努め、そのうえで審議会で因果関係など、評価が行われていく」
群馬県の接種会場では29日、モデルナ製のワクチンの瓶1本から、黒に近い青っぽい色をした異物が確認されました。注射針に入らないほどの大きさだったといいます。
厚労省は30日、異物はゴム栓のようなもので、製造工程で混入した可能性が高いとする調査結果を発表しました。
また、沖縄県でも開封後の容器1つと、3本の注射器から黒い異物が確認されました。これは、ワクチンの瓶に注射器の針を刺した時に、ゴム栓が削り取られ、その破片が混入した可能性が高いということです。
一方で、別の注射器1本からは、ピンク色の固体も見つかっていて、この異物が何なのか、現時点では分かっていません。
東京都内でも30日、注射針がゴム栓を削り取ったとみられる異物混入が、4つの瓶で見つかっていたことが明らかになりました。群馬で異物が確認されたワクチンと同じロットです。
厚労省は「万が一、接種された場合でも、ゴム栓には感染性がなく、アレルギーにも影響のない素材なので、安全性には大きな影響はない」としています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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