新型コロナウイルスの重症化予防の切り札とされる“抗体カクテル療法”の外来診療が都内の病院でも始まることが分かりました。
看護師:「点滴はこのまま続けるんですけど、気持ち悪さとか頭痛があったらナースコールですぐ教えてもらって大丈夫なので」
男性が受けているのは抗体カクテル療法。
アメリカのトランプ前大統領が投与されたことでも知られる2種類の中和抗体薬を組み合わせた点滴療法です。
重症者を減らすことが期待されるこの抗体カクテル療法について、東京・品川区の昭和大学病院でも外来患者を受け入れる準備を整えたことが分かりました。
昭和大学病院・相良博典院長:「中等症II、重症の患者を減らしていくことにかなり寄与するだろう。(投与後)2時間くらいで自宅に帰ることができるのでは」
抗体カクテル療法は先月、特例承認されたばかり。
厚生労働省は当初、アレルギー反応などの副作用が起こる可能性もあるため、投与は入院患者に限るとしていました。ただ・・・。
昭和大学病院・相良博典院長:「ウイルス反応期と言われる感染初期の段階で有用な薬剤ではないかと思う。一方で、ある程度ウイルス反応期から時間が経った場合には効かないだろう」
抗体カクテル療法は軽症者や比較的症状の軽い中等症の患者が早期に受けることで重症化を防ぐもの。
ところが、東京都など感染が急拡大する地域では症状が軽い人はなかなか入院できません。
こうした状況のなか、厚労省は今月半ばから宿泊療養の患者も対象とし、先週には外来での投与も可能としました。
海外での臨床試験では入院や死亡のリスクが70%低下した抗体カクテル療法。
愛知県に住む女性。夫とともに新型コロナに感染し、先週、抗体カクテル療法を受けました。
抗体カクテル療法を受けた人(30代):「受けてからはわりと熱が38度とかあっても体がすごく楽でした。受ける前より。夜中から朝にかけて熱が一気に引いてきた感じです」
また、せきなどの症状も良くなったといいます。
抗体カクテル療法を受けた人:「抗体カクテルを受けたからかどうかははっきり分からないけど、症状が軽くなっているというのは実感しているから、受けて良かったなとは思っています」
薬の投与は点滴で30分ほどですが、女性は1泊2日の短期入院で治療を受けました。
厚労省は外来での投与も認めましたが、副作用が確認された場合に緊急入院ができる医療施設に限っています。
昭和大学病院・相良博典院長:「ある程度、0.数%だったと思いますけど、色んな症状が出てくる可能性があります。そういう面を考えますと、ある一定の時間は病院で様子を見る必要性はあるのかなと思います」
昭和大学病院の相良院長は今後、一日10人程度の受け入れを目指したいとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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