新型コロナウイルスの重症者の数は27日、2000人に達しました。15日連続で過去最多です。
東京都内で有数のコロナ治療の拠点となっている都立多摩総合医療センターの重症者病床は21床ですが、ほとんどが埋まっていました。一日に2人ほどが回復して、重症者病床を出ています。ただ、院内で重症化した別の患者ですぐに埋まり、綱渡りの状態が続いているといいます。
都立多摩総合医療センター・清水敬樹医師:「非常に若年化しているということは間違いない。ECMO(人工心肺)も20代、30代の患者に導入するということは想定していなかった」
東京の重症者を年齢別で見ると、第3波で最も多かったときは、60代以上が85%を占めていました。しかし、27日の重症者294人を見ると、60代以上は34%に減って、逆に50代以下は大幅に増え、全体の3分の2を占めています。
こうしたなか、東京都渋谷に設置された予約のいらないワクチン接種会場には、早朝から長蛇の列ができました。想定を大幅に超える人が集まり、正午前の受付開始を待たず、午前7時半で締め切りとなりました。
都内でシステム系の会社を経営する藤田さんは、ワクチンを打てませんでした。妻が来月20日に出産を控えていて、それまでに2回の接種を終えたいと希望しています。
足立区在住・藤田さん(33):「足立区は、個人でやっている病院の接種も全部予約が埋まっていて。東京都がやっている大規模接種の妊娠中の方のパートナーができるファイザー製の接種も10月になっても全部バツがついていて」
先月、都が実施した調査では、若い人の8割が接種を希望していました。一方、『絶対に接種しない』という人は、3~4%しかいません。それにもかわわらず、なぜ一日の接種枠を300人としたのでしょうか。
都の担当者:「人が殺到することは予想していたが、ここまでとは思わなかった」
今回は、若者がアクセスしやすい渋谷という立地、すぐに使える施設ということで会場を選び、広さやスタッフの数から逆算して、一日の接種枠が決まったそうです。
都の担当者:「渋谷の会場だけで若者の接種需要を満たそうとは考えていない。あくまでモデル的な取り組み
。それが伝わっていない」
28日からは、先着順をやめることにしました。午前9時から抽選券を配り、午前11時半ごろにLINEかツイッターで、結果を知らせる仕組みに変更します。妻の出産が来月に迫っている藤田さんは、夕方、再び会場を訪れ、都の職員から28日以降の説明を受けました。
足立区在住・藤田さん(33):「きょうは、ここで待とうかなと。万が一にも当たった場合、その日にできる可能性があるので、その可能性にかけてやってみようかなと。コロナ禍なので出産に立ち会うとか、一切できないと言われているので、1週間でも早い方がいいかなと」
東京都も対応を急ぎます。都庁と乃木坂の接種会場で対象者を広げ、16歳以上の都内在住者や、東京に通勤・通学する人の予約を30日から始めます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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