政府は、新型コロナウイルス対策の3本柱として、『医療体制の構築』『感染防止の徹底』『ワクチン接種』を掲げています。
その一つ、ワクチン接種の現場で26日、混乱が相次ぎました。13日以降、東京や埼玉など、5都県の接種会場で、モデルナ社の未使用のワクチン、合わせて39の容器に異物が混じっていることが確認されました。
厚生労働省の幹部によりますと、異物は金属の可能性があるといいます。製造されたのは、スペインにある工場です。厚労省は、同じ時期にこの工場で製造された163万回分の使用を見合わせることにしました。全国863カ所の接種会場が対象です。予定を調整して、受けに来た人たちは困惑していました。
接種予定だった人:「副反応を考慮して、あした仕事を休みにしていた。子どもの習い事とか時間調整もしたし、ここまで来る時間とか交通費とかどうするかなという感じ」
接種予定だった人:「千葉から1時間半くらいかかって、有休を使って来た」
使用中止となったワクチンは、大阪にある自衛隊の大規模接種センターなど、一部ですでに使われていました。国内での供給を担う武田薬品工業は、代わりのワクチンを届けられるよう速やかに取り組むとしています。
ただ、気になるのは公表のタイミングです。武田薬品によりますと、最初に事態を把握したのは16日でしたが、健康に影響があるかどうかわからなかったため、厚労省には伝えていなかったといいます。しかし、日を追うごとに報告が増え、25日に初めて厚労省に伝えたということです。一方の厚労省も、20日には接種会場から報告があったそうですが、武田薬品の報告を待って公表した形です。
全国で25日までに1回目の接種を受けた人は54%、2回目も終えた人は43%というところまで来ました。
東京都は27日から、若者を対象としたワクチン接種会場を渋谷に開設します。対象となるのは、都内に住んでいるか、通勤通学をしている16歳~39歳。一日200人程度、接種できます。予約は不要ですが、接種券や身分証明書は必要です。
学生(20)「予約となると、自治体でやっているやつだと日にちも決まってきちゃう。行けるときに行けるのは便利」
菅総理は25日、ワクチン接種によって「明かりははっきりと見え始めている」と述べました。
本当なのでしょうか。接種率が全国より10ポイント以上低い32%のさいたま市。年代別で見てみますと、30代は5.4%、40代で7.3%、50代前半でも11.1%と高齢者以外の接種が進んでいません。24日にようやく40代の予約が始まったばかりで、30代以下は、まだこれからです。
50代介護職:「(予約サイトは)いつも『今、取れる予約はありません』というのが多い。たまに見つかってもアクセスしている間に、予約枠がなくなっている」
30代アパレル業:「接客してるので、早く打ちたい。都内に行けば打てると聞いたが行くのも怖い。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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