今月、異色のゾンビ映画が公開されました。作ったのはなんとシルバー人材センターだというんです。この制作の背景には、コロナ禍ならではのある「優しい理由」がありました。
今月、“13日の金曜日”に、ユニークな映画が地域限定で公開されました。
突然、街に生ける屍があふれ、少年が逃げ惑うゾンビ映画です。
ところが、なぜかゾンビが滑り台で遊んだり、傘を差して歩いていたりと、ちょっとユーモラス。実は・・・。
門真市シルバー人材センター・和多幸司朗事務局長(62):「シルバー人材センターの40周年記念映画」
大阪府門真市にあるシルバー人材センターが制作したんです。誰でも参加できるように、ゾンビ映画にしたといいます。
門真市シルバー人材センター・和多幸司朗事務局長:「セリフとか演技も必要なく、ゾンビになれると。多くの人にゾンビになって楽しんで頂けるかなと」
しかし、クランクイン当日に集まったのはたった3人。
門真市シルバー人材センター・和多幸司朗事務局長:「『なんでゾンビやねん』と評判は悪かった。大丈夫かな?と思いました」
それでも、声を掛け続けたところ・・・。
門真市シルバー人材センター・和多幸司朗事務局長:「ちょっとずつ参加される人が生まれてきて、そうすると、その人が『楽しかったよ』と『ゾンビになったら色々なこと面白くやれる』」
最終的に約1200人が協力。感染症対策には気を使いました。
門真フィルムコミッション・奈須崇監督:「マスクを外した時はお話をしないで下さいと。皆さんが密集しているところは、実は『ウオーッ』と言っているまねをしているだけ」
計100回に及んだ撮影は脚本を決めずに進めました。ハプニングがそのまま映っているのもご愛敬。シリアスなシーンで、ロッカーが・・・。出演者がそっと閉めます。
映画に出演した75歳の立和田美子さんは、ゾンビ募集のチラシを見て参加しました。そのわけは・・・。
立和田美子さん:「ものすごく腐ってた。けがして、寝込んで、家の用事もできない、仕事もできないし・・・」
骨折して、不自由な生活を強いられた立和田さん。
立和田美子さん:「自分がまた明るくなれるかなって参加。だいぶ励まされた」
実は、この風変わりなゾンビ映画はシルバー人材センターが協力しているとあって、助け合いの精神がテーマとなっています。
門真市シルバー人材センター・和多幸司朗事務局長:「コロナ禍で皆、下を向く、何をやってもいけない時代になってしまった。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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