急速に広がるデルタ株と、増え続ける自宅療養者への対応について、昭和大学病院の相良博典院長に聞きました。

▼急拡大する「デルタ株」の特徴は?

(板倉)
感染者に占めるデルタ株の割合は首都圏の1都3県で98%、そのほかの地域でもほぼすべてがデルタ株に置き換わっているとみられます。

(高島)
デルタ株の特徴、他のウイルスとの違いというのは何でしょうか?

(相良さん)
デルタ株の特徴は、重症化するスピードが早いということ、感染拡大させる強さを持ち合わせているということ。あとは若い方でも肺炎を起こす強さを持っていることが特徴です。
高齢者に関しては先行してワクチンを接種していきましたので、感染者が少なくなっていますけれども、もしワクチンが進んでなかったならば、さらに重症者が増えていた可能性があるんじゃないかなというふうに思います。

(高島)
若い方は体力があるから大丈夫というのはもう通用しないということですよね?

(相良さん)
若くても大丈夫ということは言えませんので、やはりしっかりとした感染対策は必要かなと思います。

(高島)
このデルタ株、潜伏期間がかなり短いとも聞きますが、その辺りはいかがでしょうか?

(相良さん)
潜伏期間は短いですし、しかも感染するとかなりのウイルス量を出しますので、そういう意味では感染拡大していく強さというものはあるんじゃないかなと思いますね。

(高島)
ウイルス量が1200倍という様な数字がありますけれども、これやはり、飛沫に含まれるウイルスの量というのもこれだけ多いということなんでしょうか?

(相良さん)
そうです。したがって、マスクはしっかりしなければいけないということです。

(高島)
体内で増殖していくようなスピードというのも早いのでしょうか?

(相良さん)
重症化は、一つはウイルスの属性と生体反応で決まります。したがって、ウイルス属性としては、ウイルスの感染のしやすさ、それから体内でのウイルス量の多さということで説明がつきます。
一方、生体反応っていうのは、一つはリスク因子が多い患者さんがひょっとしたら増えたのか、あるいは過剰反応しやすくなったのかっていうことを考えないといけませんけれども、ただリスク因子っていうのは当然変わってないわけですから、そうすると、いわゆる免疫過剰反応が起こっているんじゃないのか、あるいはサイトカインストーム(免疫の暴走)を起こしやすくしているんではないのかとに考えられます。

(高島)
そして、気になるのが子どもへのデルタ株の感染が広がっているということなんです。
東京の10歳未満の感染者は、この1週間で1800人を上回っています。葉一さんもお子さんいらっしゃいますけれども、やはりこの子供への感染の広がりというのが気がかりですよね?

(葉一さん)
昔であれば子供はかかりにくいとか重症化しにくいという話がありましたけど、今、相良先生からお話があったように、そうじゃないですよね、もう。その辺はちょっと、ちゃんと把握しておきたいなと思いますね。

(高島)
新型コロナにかかりづらいというのも言えなくなってきたという感じですが、重症化という点については先生いかがでしょうか?

(相良さん)
子どもの重症化は多くはないですけども、そもそもお子さんはコロナウイルスの受け皿である受容体というものがありますが、それがすごく少ないって事もあって
結果として感染を起こしにくいという風になってます。ただ重症化に関しては現時点ではそれほど多くはないといわれています。

(高島)
子どもがかかった場合の症状って具体的にはどんな症状が出るんでしょうか。

(相良さん)
そこはすごく重要なポイントだとは思いますけども、例えば風邪のような症状です。例えば熱とか、そういうところで風邪じゃないのかっていう風にそういう症状が一番多いと言われています。

(高島)
子ども、例えば無症状であっても人にうつす能力っていうのは子供でもあるというふうに考えていいんでしょうか?

(相良さん)
もちろんそうです。お子さんであっても例えばPCR検査をやったときに非常にCt値が高い、そういうウイルス性は非常にでているわけです。
したがって、感染拡大をしていく強さっていうのはもちろん持っているのでやはり気をつけておかなければいけないと思います。

(高島)
そもそもどういう経路で子どもへの感染というのは広がってるんでしょうか?

(相良さん)
1つは家庭内感染だと思います。そこで子どもから親にあるいは親から子どもにっていう形で増えていく、それから学校ですとかあるいは保育園で感染して子どもから親に感染していくっていうケースもあります。
特にですね親が陽性、無症状だけどお子さんを調べたら陽性だっていうケースも決して少なくありません。

(高島)
今夏休み中で、家庭内感染が一番多い経路ということも考えられますけれども、このあと夏休み明けで学校生活が始まります。そういった場合の懸念事項は?

(相良さん)
感染対策はしっかりしてあたるということですね。飛まつ感染ですから、マスクはちゃんとすることが重要だと思います。

▼自宅療養者への対応は?

(高島)
続いては自宅療養者についてです。東京は2万人を超える状況になっています。
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