増え続ける自宅療養者。訪問診療の現場もギリギリのところまで来ています。
在宅医療クリニック悠翔会 佐々木淳医師
「私、千葉市保健所から依頼を受けてお電話しております。具合悪そうですね」
19日、千葉市にあるクリニック。電話をしているのは、自宅療養しているコロナの感染者です。
佐々木淳医師
「(酸素飽和度が)88まで下がった・・・」
酸素飽和度96%未満は入院が原則。本来であれば、入院すべき対象です。
佐々木淳医師
「酸素も入った?」
向かったのは、クリニックから15分ほどのマンション。
佐々木淳医師
「こんにちは。お邪魔します。どうしました、痛いですか」
30代の男性
「つっちゃってる」
佐々木淳医師
「つっちゃってる。水分とれてますか」
30代の男性
「のど渇いたときとか薬飲むときは取るようにしているんですけど、かなり体がだるいんで」
1人暮らしの30代の男性。1週間前に発症し、40度ほどの高熱が出ていたといいます。
30代の男性
「インフルエンザかと思ったんですよ。まさかって感じですよ。下痢が(ひどい)」
佐々木淳医師
「新型コロナ、実は消化器症状が出るんですよ。吐き気とか、下痢とか」
症状にあわせ、その場で点滴します。
佐々木淳医師
「頑張って下さい」
30代の男性
「かなり来ていただけただけで安心しました」
診療はおよそ20分ほどで終了しました。
佐々木淳医師
「中等症2以上じゃないかということで往診しました。中等症2以上って普通は酸素投与しながら、酸素濃度90%下がった人は普通は重症としてそれなりの体制で見ていくべき人たちが、いま在宅で、一人暮らしでこんな感じで」
コロナの在宅診療は、病床がひっ迫するなかで自宅療養を余儀なくされている感染者に対し、保健所が医師に依頼して自宅で診療するシステムです。現在、東京都で在宅診療を行う医師は550人ほどいます。一方で、「入院調整中」や「自宅療養」とされている人は、およそ3万5000人にまでふくれあがり、すでにこのシステムも限界を迎えているのです。
関東などに17か所のクリニックを持つこちらの医療法人。東京都医師会からの要請を受け、先週から通常の在宅診療に加えてコロナ患者への在宅診療も始めました。現在、医師36人が担当していますが、増え続ける自宅療養者に手が回らず、電話での対応しかできないケースが急増しているといいます。
患者
「往診というのはこれからこられる?」
在宅診療クリニック悠翔会 鳥越桂医師
「いまの状態ですと往診をやってもやらなくても、中等症の2というところにほぼ該当すると思いますので」
代表の医師はいまは簡素な医療をなるべく多くの人に届けることを優先するしかないといいます。
在宅医療クリニック悠翔会 佐々木淳医師
「これは通常診療じゃなくて災害医療だと思っています。私たちにできることは、こぼれていく命を少しでも少なくするということなんだと思います」
(20日15:43)
#新型コロナウイルス #在宅医療 #重症者
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