東日本大震災の発生から10年。

県内でも各地で犠牲者の冥福を祈り、黙祷が捧げられました。

中越地震を経験した長岡市の山古志地区では、被災地の現状を伝えるポスターが展示されたほか、地元の人などが被災地の復興を願い希望の鐘をつきました。

【訪れた人】
「地震で被災しているので、向こうの気持ちも分かる」
「ここまで(復興して)きたけど、まだまだだなと思いながら頑張ってという気持ち」

一方、柏崎市にある被災者サポートセンター『あまやどり』。

【訪れた人】
「寂しいけどこれも区切りなのかな。(避難者が)だんだん少なくなってきたのもある」

【支援員】
「4分の1くらいになったからね」

あまやどりは震災後、避難者同士の交流の場となってきましたが、避難者が減ったことなどから閉館することに。

最後の日となった11日は利用者たちが集まりました。

【避難者】
「月に1回の定例会が何よりの楽しみだった。寂しくなって悲しい。歳を重ねるごとに、ふるさとが恋しい」

変わるものがある一方、変わらない現状もあります。

【杉本一機キャスター】
「震災発生当初、三条市にも多くの方が避難してきました。その数は徐々に減りましたが、10年が経つ今年も避難された方や市民が集まり祈りを捧げます」

震災の翌年以降、献花を行ってきた三条市では福島県からの避難者65人が現在も変わらず避難生活を送っています。

【避難者】
「苦しいことが多くて、本当に3月11日がすごく嫌で。これがなければ、ずっとすごく幸せでいられたんだなと思う。全然見えない。先は」

生活が一変したあの日から10年。

避難者が抱き続けていたのは複雑な思いでした。

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