出産に立ち会った父親は医師の顔が真っ赤だったと訴えました。愛知県で先月、酒を飲んだ医師が分娩処置をしていた事が分かりました。医師は飲酒を認める一方、酔っぱらっていなかったと主張しています。

 先月25日に生まれた男の赤ちゃん。

 愛知県豊橋市の産婦人科医院で出産に立ち会った父親は、分娩室に入ってきたときの院長の異様な姿が気に掛かっていました。

 赤ちゃんの父親:「現れたのが白衣も着ずに顔が真っ赤でタコのように赤い、真っ赤の状態の医者が現れて、僕の目から見て確実にアルコールを摂取している赤さだった」

 時刻は午後8時半ごろ。院長は白衣も着ないまま分娩作業を始めたといいます。

 赤ちゃんの父親:「すぐに吸引を始めました。吸引がうまくいかず、結局ペンチのような鉗子(かんし)で引っ張り出された」

 この院長の対応が影響したかどうかは分かっていませんが、赤ちゃんの頭部に内出血が見られたほか、心肺機能なども低下して一時的に危険な状態になり、すぐに別の病院に搬送されました。

 父親は院長に説明を求め、その様子を動画に残していました。

 院長:「ビールは飲みましたよ」

 父親:「ビール飲みましたよね。じゃあ酔っぱらっていたということ?」

 院長:「酔っぱらうほど酔っぱらってないですけど」

 父親:「確実にアルコールを飲んだ状態だった?」

 院長:「ですよね」

 院長は夕食の際に飲酒していたことを認めましたが、「酔っていたわけではなく、やれることはやった」と対応に問題はなかったと父親に説明しました。

 飲酒した医師が医療行為をしてはいけないという法律上の規定はありませんが、市の保健所は立ち入り調査を行って再発防止を求めるとともに今後、行政指導についても検討するとしています。

 今月5日、記者会見を行った父親。

 赤ちゃんの父親:「(アルコールを)『お茶のように飲むのが当たり前』『僕は飲みながらやっていた』と次の日に言うような院長」

 赤ちゃんは集中治療室での治療が続いています。

 産婦人科医院は取材に対し、「コメントは差し控える」としています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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