4日、全国各地で新型コロナウイルスの感染者数が過去最多を更新しました。こうしたなか、政府が原則自宅療養の方針を打ち出したことに対し、与党からも撤回を求める声が上がりました。

■東京と13の府県で“過去最多”

 4日、過去最多となる4166人の新型コロナウイルスの新規感染者が確認された東京。1週間前から1000人ほど増え、急激な感染拡大は止まりません。

 東京以外でも、千葉、埼玉、京都、沖縄など13の府県で過去最多を更新しました。

■“自宅療養”尾身会長に相談なし

 そうしたなか、「重症者と重症化リスクが高い患者以外は原則、自宅療養」とする政府の方針転換について、4日の国会では、反発が広がりました。

 立憲民主党・早稲田夕季衆院議員:「方針転換をする前に、政府が分科会、尾身会長には、ご意見を聞かれましたか?」
 政府分科会・尾身茂会長:「この件に関しては、特に相談というか、協議したことはございません」
 立憲民主党・早稲田夕季衆院議員:「相談をしないっていうのは、どういうことなんでしょうか?」
 田村憲久厚生労働大臣:「だから政府で決めたっていう話であります。政府は我々です。申し訳ありませんが。専門家って、これは病床のオペレーションの話でございますので、これに関しては政府で決めさせて頂いております」

■身内からも“撤回”の声が・・・

 さらに、自民党内のコロナ対策本部などの合同会議では「党として受け入れられない」として、政府に対して撤回を申し入れることを決めました。

 身内からも撤回を求める声が相次ぐなか、会見に応じた菅義偉総理大臣は・・・。

 菅義偉総理大臣:「国民の命と健康を守るそのための措置として、必要な医療を受けられるようにする、そのために方針を決定した。撤回ということではなく、しっかり説明するようにということ」

■“危機感”強める医療関係者も

 入院患者を受け入れる埼玉県の病院では、一部の中等症患者が、自宅療養となることについて危機感を強めています。

 埼玉医科大学総合医療センター・岡秀昭教授:「中等症の患者さんに関しては、病院で入院で観察できていたものが、早めに治療できていたものが、対応が遅れてかえって重症化して、我々の重症病床への逼迫(ひっぱく)が、拍車が掛かるのではないかなと」

 こちらの病院では3日、プレハブで臨時の病床を設け、新型コロナ病床を37床に増やしましたが、すべてのベッドで重症者の対応ができるわけではないといいます。

 埼玉医科大学総合医療センター・岡秀昭教授:「人工呼吸器付けるような患者さんのケアだと集中治療医、感染症の医師、呼吸器の専門家、そういった一部の専門医しか対応ができないんじゃないかと。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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