新型コロナ患者の入院を原則、重症者などに制限するとした方針について、4日は身内である与党内からも「撤回」を求める声が上がりました。
入院は基本的に重症者か重症化リスクの高い人に限る。この政府による方針の大転換に与党からも批判の声が上がっています。
公明党・高木美智代議員:「酸素吸入が必要な中等症の患者を自宅で診るなんてあり得ないと言いたい。宿泊療養でも酸素吸入は認めないとしてきたではありませんか。撤回も含めて検討をし直して頂きたい」
田村厚生労働大臣:「まず前提、中等症も色んな人がおられますので、呼吸管理をしている人が入院しない、自宅に戻すということはあり得ない」
ただ、3日はこう言っていました。
田村厚生労働大臣:「場合によっては在宅で酸素吸入もあるかも分かりません」
肺炎や呼吸困難などの症状があり、場合によっては自力で十分に酸素が取り込めず、酸素投与が必要な状態にあるのが新型コロナ感染症の中等症です。
これまでは原則、入院とされていましたが、方針転換後はどういう状態であれば入院となるのか政府に明確な基準はないようです。
田村厚生労働大臣:「今、東京都のモニタリング会議で色んな検討基準を作って頂いているようであります」
立憲民主党・長妻昭議員:「具体的な基準は東京の会議の様子を見て決める。そんな馬鹿な話ありますか。アナウンスする前にちゃんと決めておくべきでは」
関係者によりますと、東京都では入院の基準となる血中酸素濃度の数値をこれまでの96%未満よりも厳しくすることを検討しています。
田村大臣は方針を元に戻すことにも言及しました。
田村厚生労働大臣:「本来、入院しなければならない人が入院できるよう病床を確保するための対応であることをどうかご理解頂きたい。もしそうならなければ方針をまた元に戻してしっかりと入って頂ければいい」
今回の方針転換。分科会の尾身会長は事前には知らなかったといいます。
政府分科会・尾身茂会長:「この件に関しては特に相談というか議論したことはありません」
日本医師会も知らされていませんでした。
日本医師会・中川俊男会長:「特に事前相談は具体的にありませんでした」
自宅療養が増えることへの懸念も示しました。
日本医師会・中川俊男会長:「往診あるいはオンライン診療は通常の診療よりも時間がかかりますので、通常の外来医療やワクチン接種にも影響を及ぼします。往診もオンライン診療も24時間常につながっているわけではありません。宿泊療養のように看護師が常駐しているわけでも入院中のようにすぐ処置ができるわけでもありません」
沖縄県では602人の新規感染者が確認され、2日連続で過去最多を更新しました。
東京都の新規感染者も過去最多の4166人です。
この東京の医療提供体制について菅総理大臣は先日・・・。
菅総理大臣:「東京では人工呼吸器が必要な重症者の数は1月と比較しても半分程度にとどまり、そのための病床の利用率も2割程度に抑えられています」
入院を重症者と重症化リスクの高い患者に限定する方針転換はこの3日後です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
WACOCA: People, Life, Style.