ベラルーシの東京オリンピック代表選手が亡命先のポーランドに向けて出発しました。しかし、内情を知る人は「亡命先で安全に過ごせるとは限らない」と警鐘を鳴らしています。
小さく手を振る陸上のベラルーシ代表、クリスチナ・チマノウスカヤ選手(24)。人道配慮によるビザが発給されたポーランドに向かうために出発しました。
チマノウスカヤ選手はSNSでコーチを批判したために帰国するよう命じられ、身の危険を感じて亡命したといいます。
ベラルーシ代表・チマノウスカヤ選手:「ベラルーシに帰国した後、安全でいられるとは思えなかったからです」
東ヨーロッパでロシアやポーランドなどと接するベラルーシ。その大統領が欧米メディアから「ヨーロッパ最後の独裁者」とばれるルカシェンコ氏です。
去年、大統領選で6選を果たすと、不正選挙だとして大規模なデモが発生。治安当局は拘束したデモの参加者を拷問したと海外メディアが報じました。
私たちは日本に住むベラルーシ人に話を聞くことができました。
日本に住むベラルーシ人:「正直に言うと自由がない国ですよ。(反論を)ちょっと言った時とか、もう皆逮捕される。反対を言った人が逃げてしまったら、全部雷がその人の家族に落ちる。旦那さんとか奥さんとか子どもとかお母さん、お父さんとか」
反体制派への弾圧が激しさが増していて、隣国のウクライナやポーランドなどに逃げる人がいるといいます。
今回、チマノウスカヤ選手もポーランドに向かいました。しかし・・・。
日本に住むベラルーシ人:「安全じゃないですよ。ポーランドに行っても、そこでルカシェンコ大統領の人たちとKGBの人たちが待ってるかもしれないのが怖い」
また今月3日、ベラルーシの反体制活動家がウクライナの公園で遺体で発見されました。現地警察は殺人事件として捜査しています。
海外メディアによりますと、死亡したのはベラルーシから逃れてきた人たちの宿場所や仕事を提供する団体のリーダーでした。
日本に住むベラルーシ人:「もう本当にフリーになったベラルーシにもう一度会いたい。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
WACOCA: People, Life, Style.