明治安田J2・J3百年構想リーグ 地域リーグラウンドの前半戦最終戦。EAST-Aグループの第9節で、ベガルタ仙台は前節・秋田戦から先発メンバーの半分近く5人を入れ替えた。奥山政幸が今季初先発し、松井蓮之、鎌田大夢、五十嵐聖己、小林心も先発入りした。ゲームキャプテンは松井蓮之が務めた。

コイントスの結果、エンドが通常と逆のところからキックオフ。立ち上がりに仙台は左サイドから攻めこまれたが、2分の相手カットインからのシュートも、5分の相手FKからのヘディングシュートもしのいだ。逆に6分、左サイドから切れこんだ岩渕弘人がシュートしたが、これは相手DFにブロックされた。7分にはCKのこぼれ球から相良竜之介が思い切って遠目からシュート。これは枠を外れた。

13分、仙台は相手CKをしのぐと、松井のカットからカウンター。相良がゴールに迫ったが、ジャストミートせずシュートはGK近藤壱成におさえられた。逆に14分にはピンチ。左サイドからの連続攻撃で二度枠内シュートを打たれたが、いずれも林が止めた。しかし20分、仙台は左サイドからのクロスを奥山がクリアしたところ、このボールを下川太陽にゴール近くで拾われ、シュートにつながれた。仙台は3試合ぶりの失点で第3節以来の先制点を許し、0-1とされた。

28分、仙台は相手GKが飛び出したところでボールを奪い、小林心が右サイド遠目からシュート。これは惜しくもクロスバーの上へ外れた。30分には右サイド遠目で髙田椋汰が倒されFKを獲得。鎌田大夢のキックを左サイドでマテウス・モラエスが折り返し、右で五十嵐聖己が右足で押しこんだ。五十嵐の今季2点目で、仙台が1-1に追いついた。

33分、仙台は再び相手GKの飛び出した隙にボールを奪い、今度は相良がロングシュート。だがこれは枠をとらえなかった。35分には相良のキープから五十嵐がミドルシュート。これは右ポストに阻まれた。39分には鎌田のスルーパスを受けた岩渕が左サイドからシュート。しかしこれは枠外だった。仙台は左サイドからの群馬の攻めに手を焼きつつ、前半のうちに同点として1-1で試合を折り返した。

ハーフタイムでの選手交代はなし。仙台は49分、51分に相手陣内でFKを獲得したが、どちらもゴール前に流れたボールは近藤にキャッチされた。52分、井上のフィードを相良が繋ぎ、小林が右サイドに抜けながら引き取る。そして小林の折り返しを逆サイドで岩渕が確実にフィニッシュした。岩渕は今季3点目。仙台が2-1と逆転した。

56分、仙台は自陣からの組み立てで林のパスをカットされてピンチになったが、下川のシュートは右に外れた。58分、今度は仙台のチャンス。左CKに髙田が頭を合わせたが、右に外れた。69分、仙台は2トップを入れ替え。小林と岩渕から、安野匠と荒木駿太に交代した。71分、仙台は中盤での素早いリスタートから相良がボールを運び、ミドルシュート。これは上に外れた。

73分、仙台は不測の事態に。安野が遅延行為で警告を受けると、反スポーツ行為で直後にもう一枚のイエローカード。即座に退場処分となった。仙台は残り時間を、10人で戦うこととなってしまった。このピンチで78分に仙台ベンチは2選手を交代。奥山と相良を、菅田真啓と武田英寿に交代した。

仙台は5-3-1のブロックで耐える。87分には鎌田から工藤蒼生に交代し、さらに守備力を高めた。逃げ切りたいところだったが、90分、相手リスタートからクロスを田頭亮太に蹴りこまれ失点。2-2とされた。

90+4分、仙台は右サイドのFKに髙田が合わせたが、これは外れた。2-2でタイムアップし、仙台は今季4回目のPK戦に臨むこととなった。

PK戦は群馬側のゴールで実施。後攻の仙台は2人目の武田が止められた。しかし林が相手の4人目を見事な読みで阻止。5人目終了時4-4でサドンデス方式に突入した。9人目で先攻の相手選手が打ち上げて失敗。後攻の井上が決め、決着をつけた。2-2のPK戦8-7で、仙台はなんとか勝利した。

試合後の記者会見の場に、森山佳郎監督はこれまでにないほど厳しい表情で現れた。「本当に、一人の若い選手の軽率な行為で試合がぶち壊しになった。勝点2を取ったというよりも、絶対に落としてはならない勝点1を捨てた、失くした、というところ」と怒りがおさまらない様子だった。この大会の地域リーグラウンド前半戦は9戦無敗で終えることができたが、勝ったとは思えない雰囲気で、後味の悪い一戦となってしまった。

reported by 板垣晴朗

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