参院予算委で答弁する高市早苗首相(写真:共同通信社)

 2月8日に行われた衆議院議員選挙の結果と、ちょうどひと月後の3月8日に実施された石川県知事選挙。かたや衆院選では自民党が歴史的な圧勝を収め、かたや石川県知事選では高市早苗総理が直々に応援に入ったにもかかわらず、自民党・日本維新の会推薦の現職・馳浩さん(無所属)が敗北を喫しました。

 この2つの出来事は、一見すると矛盾しているように見えるかもしれません。

 この相反するような結果を読み解くカギは、私が考えるに「刷新感」にあります。そして、この「刷新感」の消費スピードが、現代のネット社会において非常に速くなっている。今日はその点について述べてみたいと思います。

まさかこんなに勝つとは思わなかった、衆院選の圧勝劇

 まず、衆院選での自民党の勝利ですが、正直なところ、あれほど圧勝するとは誰も思っていなかったのではないでしょうか。

 かつて都市部では自民党離れが深刻だと言われ、実際、2024年に行われた前回の衆院選では東京などの都市部では立憲民主党が多くの議席を獲得していました。それが今回の衆院選では、蓋を開けてみれば自民党の圧勝です。

 立憲民主党で小選挙区を勝ち抜いたのはわずか7人しかいなかったので、逆に「神セブン」と揶揄される始末。埼玉、東京、神奈川では自民党に「全勝」を許し、千葉でさえ野田佳彦さん1人しか勝てなかったほどです。これは少し前では考えられない事態です。

 過去、自民党が圧勝した選挙といえば、中曽根康弘総理時代の300議席超えや、小泉純一郎総理時代の郵政解散などがありますが、今回の選挙結果は議席占有率で言えば、その時以上の勝ちっぷりです。比例名簿に載せた候補者が足りなくなるほどの票を得ており、もし他党に議席を譲らなければ330議席に達していたかもしれません。

 この地滑り的な勝利は、選挙直前に結党された「中道」に対する勝利と見られがちです。もちろん、それは間違いではありません。

 しかし私が特に注目しているのは、昨年7月の参院選で躍進した参政党や国民民主党といった勢いのあった政党に対しても、ある種「勝った」と言える結果だったという点です。

 では、この勝利の最大の要因は何だったのか。私は、それが「刷新感」というキーワードだったと考えています。

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