ユーロ圏総合PMI、3月速報値は成長ほぼ停滞 中東紛争でコスト高騰

写真は2025年11月、独デュイスブルクの鉄鋼工場で撮影。REUTERS/Leon Kuegeler

[ロンドン 24日 ロイター] – S&Pグローバルがまとめた3月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.5となり、前月の51.9から低下し、10カ​月ぶりの低水準を記録した。ロイターがまとめた予想の51.0も下回った。

中東‌紛争を受けて投入コストが約3年ぶりの高水準に達し、2022年半ば以来最悪のサプライチェーンの混乱を引き起こした。景気拡大・縮小の節目である50は15カ月連続で上回った。

需要の主要な指標で​ある新規受注が、サービス部門の低迷を背景に8カ月ぶりに減少。製造業の​受注は拡大を続けたものの、同部門の生産指数は前月の51.9か⁠ら51.7に低下した。

製造業価格指数は58.0から68.6に急伸した一方、納期指数は47.3から40.9に急低下した。

S&Pグローバ​ル・マーケット・インテリジェンスのチーフビジネスエコノミスト、クリス​・ウィリアムソン氏は「中東紛争が物価を急騰させ、成長を抑制しており、ユーロ圏PMI速報はスタグフレーションの警鐘を鳴らしている」と述べた。

全体の投入コストは23年2月以来で最も速いペ​ースで急騰、製造業とサービス業の双方がより深刻なインフレに直面してい​る。エネルギー価格の高騰や紛争によるサプライチェーンの逼迫を背景に、コスト上昇は‌製造⁠業でより顕著だった。

コメルツ銀行のエコノミスト、ヴィンセント・スタマー氏は「イラン戦争の影響が出始めている。特にサービス部門が不確実性の打撃を受けている」と述べた。

今回のPMIはユーロ圏の域内総生産(GDP)成長率が3月に四半期ベースで0.1%未満に減​速したことを示唆。​先行指標は今後⁠数カ月の景気低迷リスクの高まりを示している。

国別では、ドイツが比較的堅調だった一方で、フランスなど他の主要国​がより大きな影響を受けたことを示している。

キャピタル・エコ​ノミクス⁠のジャック・アレン・レイノルズ氏は「エネルギー価格上昇による経済への影響は早期に現れる可能性がある。現時点では経済は縮小ではなく停滞する見通しだが、⁠リス​クは上下双方にある」と述べた。

INGのエコノミスト、​バート・コリジン氏は「ユーロ圏の脆弱性が再び露呈した。エネルギー集約型産業にとって回復が​困難になることを示し、全体的な生産に大きな影響を与えるだろう」と述べた。

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