
写真は欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長。ベルギーで2025年12月撮影。REUTERS/Stephanie Lecocq
[ブリュッセル 24日 ロイター] – 欧州連合(EU)欧州委員会が、ロシア産原油の恒久的な輸入停止法案の提出を、これまで予定していた4月15日から先送りしたことが明らかになった。EU当局者はロイターに「現在の地政学的状況」によるものだが、提出されることは変わらないと説明した。
国際エネルギー機関(IEA)は米・イスラエルとイランの交戦が、史上最大規模の石油供給混乱を引き起こしているとの認識を示し、世界の原油価格は急騰している。ただ、ロシアによるウクライナ侵攻後にEUはロシア産原油の輸入を大幅に削減し、足元では全体の1%にまで低下しており、今回の措置に伴う供給への直接的影響は限定的とみられている。
EUは海上経由でのロシア産原油の輸入に制裁を科している。法整備により2027年末までに段階的に輸入を完全に停止したい考え。ガス輸入の段階的な停止は既に法制化されている。ウクライナ和平が実現して対ロシア制裁を解除しても存続する仕組みを整えることを目指している。欧州委のフォンデアライエン委員長は今月、ロシア産エネルギーへの回帰は「戦略的な失策」となり、欧州をより脆弱な立場に追い込むと指摘していた。
今年1月時点で、ロシア産原油を輸入するEU加盟国はハンガリーとスロバキアの2カ国のみ。輸送パイプラインの損傷を巡って、両国とウクライナの関係が悪化。ロシアとの友好関係を保つハンガリーのオルバン首相は禁輸措置にも強く反対している。法案提出が当初予定されていた4月15日は、ハンガリー議会選の3日後に当たっていた。
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