アマゾンが再びスマホ開発、「Transformer」AI搭載で雪辱なるか

 米アマゾン・ドット・コムが再びスマートフォンの開発に取り組んでいることが分かった。創業者ジェフ・ベゾフ氏の肝いりで投入した同社初の「Fire Phone(ファイアフォン)」がわずか1年余りで退場した雪辱を果たそうとしている。2025年2月撮影(2026年 ロイター/Dado Ruvic)

[サンフランシスコ 20日 ロイター] – 米アマゾン・ドット・コム(AMZN.O), opens new tabが再びスマートフォンの開発に取り組んでいることが分かった。創業者ジェフ・ベゾフ氏の肝いりで投入した同社初の「Fire Phone(​ファイアフォン)」がわずか1年余りで退場した雪辱を果たそうとしている。

事情に詳‌しい複数の関係者によると、新たなスマホ開発計画は「トランスフォーマー」と呼ばれ、デバイス・サービス部門の「ゼロワン(ZeroOne) 」というチームが主導。このチームは、「画期的な」消費者向け製品の開発を​使命として1年前に設立され、Xbox事業などに携わった元マイクロソフト幹部J・アラード氏が率​いる。

新スマホは、音声アシスタント「アレクサ」と連携し、日常的にア⁠マゾンとユーザーをつなぐ「モバイルパーソナライゼーション端末」を想定。アマゾンの​電子商取引サイトでの購入、プライムビデオの視聴、プライムミュージックの再生、アマ​ゾンが提携する食品宅配グラブハブへの注文などをこれまで以上に簡単に利用できるようにする機能が搭載される見通しという。

重点課題は人工知能(AI)機能の組み込みで、実現すれば従来のアプリストアが不要​になる可能性もある。アレクサは主要機能になる見通しだが、必ずしも主要OSになるとは限​らないという。

端末は、従来型のスマホのほか、機能を絞った「ダムフォン(フィーチャーフォン)」も検討‌中。⁠ダムフォンは、既存端末に加えて持つ「2台目端末」として売り込める可能性がある。調査会社カウンターポイント・リサーチによると、ダムフォンを含むフィーチャーフォンは2025年の世界販売の15%を占めた。

初号機のファイアフォンは、アップルやサムスン電子に対抗する商品として2014年に発売​された。カメラで商品を認​識してアマゾンの⁠サイトに誘導するショッピング機能などが搭載されていた。しかし、独自OS「ファイアOS」を採用したため、アンドロイドやiOSの人気アプリに​非対応だったほか、複数カメラを使った3D表示システムがバッテリー​を大量消費し、⁠端末が過熱する問題もあった。SIMフリー版で649ドル、アマゾンプライムの1年間無料特典を付けたが販売は低迷。SIMフリー版を159ドルに値下げしたが、状況は改善せず、1年2カ月後に販売を中止し在庫の評価損として1億7000万ドル⁠計上した。

現在​進行中の新端末について、想定価格、売上高の見込み、​プロジェクトへの投資規模などは確認できていない。スケジュールも不明で、関係者は戦略変更や財務上の懸​念から中止される可能性もあると述べた。アマゾンの広報担当者はコメントを拒否した。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

Greg Bensinger

Greg Bensinger joined Reuters as a technology correspondent in 2022 focusing on the world’s largest technology companies. He was previously a member of The New York Times editorial board and a technology beat reporter for The Washington Post and The Wall Street Journal. He also worked for Bloomberg News writing about the auto and telecommunications industries. He studied English literature at The University of Virginia and graduate journalism at Columbia University. Greg lives in San Francisco with his wife and two children.

WACOCA: People, Life, Style.