東アジア「深層取材ノート」

東アジア「深層取材ノート」(第322回)

近藤 大介

近藤 大介
ジャーナリスト・明治大学講師

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2026.3.20(金)

日米首脳会談のため、ワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地に到着した高市首相=3月18日(写真:共同通信社)

 日本人の視線が、世界の2カ所に注がれている。一つは高市早苗首相とドナルド・トランプ大統領の日米首脳会談の場となっている米ワシントンのホワイトハウス。もう一つは戦乱が続くイランおよび中東だ。

 だがもう一つ、忘れてならないのは、北京でも「騒動」が止まないことだ。例えば3月18日には、外交部、国防部、国務院台湾事務弁公室の3部署が、一斉に日本に対して非難の声を上げた。

「台湾の頼清徳政権が日本の植民地支配を美化するのは歴史に対する重大な冒涜」

 まず、外交部の林剣(りん・けん)報道官の発言は、以下の通りだ。

中国外務省の林剣報道官(写真:共同通信社)

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「(台湾の)頼清徳当局が、公然と侵略者の戯言(たわごと)を用いて、日本が侵略した植民地支配(1895年~1945年)を美化していることは、歴史に対する重大な冒涜(ぼうとく)であり、民族に対する恥ずべき裏切り行為だ。日本はかつて、中国の台湾に対して、半世紀に及ぶ植民地支配を行った。

 台湾同胞の抵抗を血なまぐさい弾圧で鎮圧し、あらゆる資源を大規模に略奪し、台湾の経済・文化・民生などに深刻な破壊をもたらしたのだ。この骨身に刻まれた血と涙の歴史は、決して忘れてはならず、歪曲することは許されない。

 80年以上前、台湾は植民地支配の軛(くびき)から解き放たれ、祖国の懐に戻ってきた。これは、台湾同胞を含む全中国人民が血を流して奮闘し、共に築き上げた偉大な勝利である。

 80年以上が経過した今日、われわれは、いかなる者も植民地支配を擁護し、侵略を正当化することも決して許さない。こうした言論は、再び、頼清徳の『媚日売台』(日本に媚びて台湾を売り渡す)、『独立』を謀り挑発する本質を露呈している。

 頼清徳当局は、歴史の白黒をひっくり返し、植民地時代の暴行を粉飾し、『台湾独立』の歴史観をもって祖国統一の大勢を阻もうとしている。だがそれは、自滅を招くだけのことだ」

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