[16日 ロイター] – 米シティ・リサーチと野村は16日、インドの主要株価指数「ニフティ50」の年末目標を引き下げた。中東での戦争激化による原油価格の高騰や供給ショックが、インドの成長や企業収益に影を落としていると分析した。
シティは目標値を従来の2万8500から2万7000へ下方修正した。これは直近の終値から17%の上値余地を意味する。同社はまた、1年先の予想利益に基づく株価収益率(PER)の目標倍率を従来の20倍から19倍に引き下げた。
野村は年末目標を2万9300から2万4900(上値余地7.5%)へ引き下げた。
野村のアナリスト、サイオン・ムカジー氏は「原油と液化天然ガス(LNG)の世界貿易の20─25%を占めるホルムズ海峡の緊張は、ロシア・ウクライナ紛争時(ロシアの供給シェアは8─10%)よりも懸念すべき事態だ」と指摘した。野村はまた、中小型株を中心に、短期的にはさらに5%の調整が起こる可能性が極めて高いとみている。
シティの試算によると、供給停滞が3カ月続いた場合、2027年度のインドの成長率は20─30ベーシスポイント(bp)押し下げられ、インフレ率は50─75bp上昇する。さらに財政赤字が10bp拡大し、経常赤字を250億ドル積み増す要因になるという。インド準備銀行(中央銀行)は4月の金融政策決定会合で政策を据え置く見通しだが、政府の財政措置によってインフレ圧力が吸収されれば、景気配慮に傾く可能性があるとしている
シティは、今回の危機が単なるエネルギー価格の「上昇ショック」から、プロパンガス(LPG)やLNG、肥料、石油化学、アルミニウムを含む広範な「供給不足」に変質しつつあると分析。産業界全体のコスト増と原材料不足を招いている。
特に中東からの輸入依存度が高い肥料と石油化学が最も深刻な打撃を受けるという。シティは、原油・ガス高騰や半導体供給の混乱リスクを受け、自動車セクターの投資判断を「オーバーウエート」から「中立」へ引き下げた。
India’s macro sensitivity to oil price shock
Total share of Middle East in India’s goods exports and imports
Sectoral impact in Indian markets due to Middle East conflict
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