アーカイブ&スタイルの坂田真彦さんと一緒に作るFORZA STYLEアーカイブスですが、前回リリースしたカバーオールは瞬く間に100着が完売。皆様ありがとうございました!

そして、実はカバーオールと並行して企画していたアイテム、と言うよりも企画がスタートしたその日に「コレいいよね」と大盛り上がりして生産することが即決定していたアイテムがありました。つまり、むしろFORZA STYLE アーカイブスの大本命と言える1着。

それが、今回リリースするザ・ロイヤル オフィサーシャツなのです!

ユーロヴィンテージの人気アイテムを現代的にアップデート

さっそく細部にわたって込められたこだわりをチェックしていきましょう。

一見すると着丈が長いスタンドカラーシャツのように見えますが、母型となったのはユーロヴィンテージの定番アイテムであるオフィサーシャツ。

坂田さんと設けた最初のミーティングでたまたま大坪が着用していて、ヴィンテージ好きのふたりが「コレいいよね」と大盛り上がりしたアイテムでして、その歴史を紐解くと英国で陸海空軍の下士官をはじめ警察官などが着用する制服として60年代頃まで採用されていたもの。

デタッチャブルカラー(取り外し式の襟)やダブルカフス(袖先を折り返してボタンで留める仕様)、タックインを前提とした長い着丈など独特なディテールを備えたワークシャツとドレスシャツの中間的アイテムといった趣きなのですが、長きにわたって様々な組織がユニフォームとして採用してきたこともあって様々なバリエーションが存在しており、ディグり甲斐があるところも魅力のアイテムです。

実際に大坪が所有するヴィンテージピースでも前開きタイプにプルオーバー仕様、着丈もそれぞれに異なるなど1着ごとに個性あふれる仕様になっています。

そこで、今回のザ・ロイヤル オフィサーシャツとしてアップデートするにあたって、坂田さんと大坪が所有するヴィンテージのなかから「いま、大人が着るには」というテーマのもと、様々な年代や個体のディテールをサンプリングしてミックスアップを施しました。

たとえば襟周りですが、オリジナルと同様にデタッチャブル式のカラーを採用。洗濯もままならない戦地で清潔さを保つために襟を取り外せるようにしたもので、ブリティッシュジェントルマンな英国軍の規律を感じさせるポイントです。

そのため、襟の後ろにはカラー取り付け用のボタンホールをセットしています。デザイン上のアクセントになるだけでなく、襟を別途で用意すればクレリックカラーシャツとしても着用可能です。

一方で、ヴィンテージでは取り外し式の襟にトップボタンが付属するのですが、普段着るには少し面倒。そこで、ザ・ロイヤル オフィサーシャツではシャツにトップボタンを取り付けることにしました。

また、第2ボタンの位置は通常のシャツよりも少し上の方に設定することで、トップボタンと第2ボタンを開けた時も大人に着こなせるよう配慮しています。

前開きはヴィンテージでよく見かけるプルオーバーではなく、着やすいプラケットフロントを採用。ラウンドカットされた裾周りは1940年代頃の英国陸軍のオフィサーシャツで採用されていた仕様で、もともとはシャツを下着代わりとして着用していた頃の名残り。

そのため、タックインした時に激しく動いても裾が飛び出にくいうえに、ゴロツキ感もなく非常に快適です。

ヴィンテージピースだと女性ならワンピースとして着られるほどロングな着丈のものが多いものですが、今回の製作にあたってあえて少し短めに設定。

そのおかげで裾を出して着用した際も良いアクセントになりつつ、タックインした際も少しゆとりを持たせた身幅を活かして美しいドレープを出すことが可能です。

また、裾脇と袖のカッティング部分にはヴィンテージで散見される三角マチを採用。

ただし、オリジナルは袖のカッティングが肘の近くまで深く入っていますが、そのまま再現すると使い勝手が悪いためカットを浅めにしつつ、ダブルカフスではなくシングルカフに変更しました。

こちらの袖周りのアレンジは「ダブルカフスのオフィサーシャツを手に入れても、結局お直し屋でリフォームしてしまう」という普段から愛用している大坪ならではの意見が反映された仕様です。

そしてヴィンテージのオフィサーシャツでは刷毛目(経糸、緯糸ともに白糸と青糸を交互に織り上げた生地)を採用していますが、その風合いや生地感こそが服好きを捉えてやまないポイント。

そこで、ザ・ロイヤル オフィサーシャツでは経糸に白糸と青糸の先染め糸を使い、コットン生地の名産地である兵庫県の西脇で紡績したヘアラインコットン生地を採用することに。

毛羽を取り除くコーミング加工を施したコーマ糸を80/2×60/1と細い経糸を用いることで繊細なヘアラインを表現しており、シャンブレーに似た表情を持ちながらドレスシャツに近い光沢とハリを備えているのが特徴です。

そこに滋賀県で灰汁を用いて生地を柔らかく仕上げる近江晒加工を施し、ほどよいシワ感とふくらみを加えることで上品さとヴィンテージ感が自然に混ざり合ったユーロミリタリーらしい風合いを実現した、まさにネオ・ヴィンテージと呼べるファブリックです。

日本の匠が作り上げるドレスな仕立て

そして縫製を担当したのは、日本最高峰のシャツファクトリーとして知られるHITOYOSHI。

運針が極めて細かいうえに箇所に応じて糸の番手やステッチ数を変えていることが分かるように、ミリタリーウェアとしてではなくあくまでハイエンドなドレスシャツの仕立てが施されています。

あえて手間のかかるドレス仕立てをおこなったのは、もともと英国のユニフォームにはワークウェアの量産技法よりもテーラーリングの技術が随所に込められていることへのリスペクトでもあります。

そんな縫製へのこだわりが最もわかりやすいのが袖つけの部分。

ヴィンテージピースでは身頃の縫製と袖つけを一気におこなうワークシャツの縫製手法が使われていますが、今回のザ・ロイヤル オフィサーシャツでは身頃を縫ってから袖をぐるりと縫製するドレスシャツの袖付け手法を採用しました。

その証拠が、身頃と袖の縫製が十字にならずズレているところ。

袖を後付けにすることで生地の重なりを抑えられるため、ゴロツキにくく可動域を確保でき、直線的ではなく人体の形状に沿ったシルエットを実現できているのです。

もうひとつのこだわりが、イギリス軍のブロードアローマークを思わせる鳥足掛けと呼ばれるボタン付け。一般的な平行や×字の縫製ではなく、ひとつの穴から残りの3つの穴に通して縫製することでボタンが首を振りやすくし、簡単に掛け外しできるように配慮したビスポーク仕立てのシャツなどで見られるテクニックです。

機械によるボタンつけができないため非常に手間のかかる仕様ですが、ヴィンテージピースも鳥足掛けだったこともあって、あえて採用することにしました。

単体で着て映えて、ジャケットに合わせて馴染むシャツ

シンプルに軍パンやチノーズ、スラックスと合わせて単体で着ても、コーディネートのキーアイテムになってくれるザ・ロイヤル オフィサーシャツ。では、ジャケットと合わせるとどんな着こなしになるのか。

さっそくオジーズの皆さんに実践してもらいましょう。

まず、谷中はポール・ハーデンのマックジャケットとシューズと合わせて、ブリティッシュでカジュアルなジャケットスタイルに。クシュっとした引き攣りが特徴なマックジャケットはコートとジャケットの中間ぐらいの着丈のため、ザ・ロイヤル オフィサーシャツもあえて裾だしで着用して着用してラフな雰囲気に仕上がります。

荻山はチャールズ英国国王が皇太子時代に仕立てたことで有名な8つ釦3つ掛けのダブルと合わせてブリティッシュトラッドな着こなしに。英国海軍の士官ブレザーに由来する仕様であり、グルカパンツと合わせることでトラッドでありながらミリタリーな武骨さを兼ね備えたコーデに。重厚なダブルにスタンドカラーのVゾーンが軽さをプラスしていることがお分かりでしょう。

トップスとして着ればコーディネートのアクセントになり、インナーとして合わせれば他のアイテムを引き立ててくれる気品を備えたザ・ロイヤル オフィサーシャツ。

ワードローブに加えれば次々と新しい着こなしを試したくなる1着につき、季節を問わず活躍するシャツが欲しい人はもちろん普通のシャツに飽きたファション上級者まで自信を持ってお勧めできるアイテムです。

販売期間は2月26日正午から3月4日の13時まで、価格は税込・送料込みで3万800円。限定100着の受注オーダー制につき、皆様こぞってお買い求めくださいませ!

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