桜や桃、梅などの木を食い荒らして枯らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の生息域が、兵庫県内で広がっている。2022年に明石市で初めて発見されて以降、25年には宝塚、丹波両市など県東部の4市にも被害が拡大。成虫になる前に見つけて木を伐採するなどして拡散を防ごうと、県が早期発見の協力を呼びかけている。(荒田憲助)

クビアカツヤカミキリ=兵庫県提供クビアカツヤカミキリ=兵庫県提供

 環境省によると、クビアカツヤカミキリは国内では12年に愛知県で初めて確認され、関西でも生息が確認。木に卵を産み、幼虫が木の内部を食べて樹木を枯らす。果樹園で収穫量が減る被害が起きているほか、桜並木が立ち枯れるなどもしている。

 兵庫県自然鳥獣共生課によると、県内では22年に明石市で初めて発見された。25年には宝塚、川西、丹波、丹波篠山の4市で新たに確認され、県東部を中心に9市で被害が確認されている。

 25年9月末までに502本で被害が見つかり、約半数が伐採された。成虫になると半径2キロほどを飛んで移動するほか、電車や車などに乗ってさらに広い範囲に広がる恐れもある。これ以上の広がりを防ぐには幼虫を発見して駆除することが重要という。

 幼虫を見つけるには、木くずとフンが混ざり、茶色いうどんのような形をした「フラス」が手がかり。成虫は5~8月だけだが、フラスは1年中見つけられるという。県は木の幹や根元にフラスを見つければ、通報用フォームかメール、電話などで、県自然鳥獣共生課への通報を呼びかけている。

クビアカツヤカミキリの幼虫が生み出すフラス=兵庫県提供クビアカツヤカミキリの幼虫が生み出すフラス=兵庫県提供

 特定外来生物の対策に向けて、県は昨年8月、斎藤知事をトップとする対策本部を設置した。担当者は「桜などの木々を守るためには、早期発見が重要。花芽を探すことを楽しむと同時に、木の根元もよく観察し、フラスを発見したらすぐに通報してほしい」としている。

◆クビアカツヤカミキリ
=中国や朝鮮半島などに生息し、体長約2~4センチ。黒光りする体と赤い首のようにみえる胸部が特徴。樹皮の割れ目に最多約1000個の卵を産むなど繁殖力が強く、国内に天敵はほとんどいないとされる。生態系などに悪影響を及ぼすとして、2018年に国の特定外来生物に指定された。

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