PLAY! MUSEUM(東京都立川市)で「生誕100周年記念 安野光雅展」が3月4日から開催されます。

本展は、美しい緻密な原画と、ふしぎと発見にあふれる安野ワールドを体験して、安野光雅の創作世界を未来へとつなげる展覧会です。

膨大な作品を残した安野光雅は、1926年に自然豊かな島根県津和野町に生まれ、好奇心にあふれた、絵を描くことが大好きな少年でした。戦後は美術教員を務めながら、芸術や科学、数学、そして人の営みに興味を持って創作を続け、やがて多くの絵本や文章を残す比類なき画家となりました。

本展では『ふしぎなえ』『旅の絵本』『天動説の絵本』(いずれも福音館書店)、『おおきなもののすきなおうさま』(講談社)など代表作の絵本原画約130点に加え、安野が描いた「風景」「歴史」といった普遍的なテーマをとらえ直します。

さらに、安野が描いた「風景」「歴史」といった普遍的なテーマをとらえ直し、キュレーションするPLAY! 独自の展示空間「絵画館」や、絵を拡大、立体にして視点を変化させるなど、多彩な仕掛けを通して安野が絵に込めたメッセージを体感できる会場構成です。そのほか、安野から影響を受け、現在最前線で活躍するクリエイターたちの言葉で未来に語り継ぐ、映像「先生へ」を展示します。

生誕100周年記念 安野光雅展

会場:PLAY! MUSEUM(東京都立川市緑町3-1 GREENSPRINGSW3棟2F)

会期:2026年3月4日(水)~5月10日(日)※会期中無休

開館時間:10:00-17:00(土日祝は18:00まで/入場は閉館の30分前まで)

休館日:会期中無休

観覧料:一般1,800円/大学生1,200円/高校生1,000円/中・小学生600円
※未就学児無料 ※当日券で入場可
※土日祝および混雑が予想される日は事前決済の日付指定券(オンライン)を販売

アクセス:JR立川駅北口・多摩モノレール立川北駅(国立昭和記念公園方面)より徒歩約10分

詳細は、PLAY! MUSEUM公式サイトまで。

展覧会の見どころ
①初期三部作、人気シリーズ『旅の絵本』など、貴重な絵本原画を展示

絵本デビュー作『ふしぎなえ』から『さかさま』『ふしぎなさーかす』まで、自身を「空想犯」と呼んだ安野ワールドの入口となる初期三部作の貴重な原画を展示します。さらには、安野が旅した各国の人々の暮らし、歴史や物語を、一人の旅人の歩みとして味わう名作『旅の絵本』シリーズからは、とりわけ緑豊かな情景が美しい「イギリス編」の原画を全点展示。

また人間の欲求をユーモアたっぷりに描いた『おおきなもののすきなおうさま』、地動説をめぐる人類の苦難の歴史を描いた大作で、国際的にも評価の高い『天動説の絵本』の原画の一部など、生誕100周年展にふさわしいラインナップで展観します。

②PLAY! 内に登場!「絵画館」で、画家・安野光雅に出会う

数ある絵本や物語の挿絵から一場面を取り出し、安野が描き続けた風景、歴史、自然描写といったテーマごとに構成し、会場内に「絵画館」をつくって特別展示を行います。画家・安野光雅の画力や表現力に新たに光を当てたキュレーションによって、魅力ある一枚絵を味わっていただく試みです。

③安野が描いた無限空想に入り込む巨大な空間

安野光雅の絵は、無限の空想へのジャンプ台です。緻密な仕上げと余白、遊び心とユーモア、そして人類や歴史への敬意が相まって、「好奇心」という人の不思議な力を刺激します。本展では安野の企みをいっそう感じてもらうために、絵本原画を大きく引き伸ばし、PLAY! MUSEUMならではの巨大な空間いっぱいに絵の世界を広げます。そのほか『おおきなもののすきなおうさま』に登場する大きなものを原寸大で作り展示。随所に視点を変化させる仕掛けを取り入れ、見る者を新たな発見へと誘います。会場構成は設計事務所imaの小林恭+マナが担当します。

④インタビュー映像「先生へ」―安野から受け取ったバトンを未来へ

安野は着眼点や表現のパイオニアでした。空想や不思議への眼差し、『ふしぎなえ』や『旅の絵本』シリーズなど文字のない絵本をはじめ、安野の表現は同時代や現代の作家にも多大な影響を及ぼしてきました。本展では、安野から影響を受けたクリエイターたちが、安野から受け取った大切なことを語り、未来へと託すインタビュー映像「先生へ」を上映します。

参加クリエイター:片桐仁、きくちちき、tuperatupera、辻川幸一郎、ナカムラクニオ

安野光雅プロフィール(1926~2020)

島根県津和野町に生まれる。1950年に上京し、三鷹市や武蔵野市などで図画工作科の小学校教員をつとめる。1961年、画家として独立。1968年、文章のない絵本『ふしぎなえ』で絵本作家としてデビュー後。画家・絵本作家・装幀家・文筆家として活躍。科学や文学にも造詣が深く、生涯にわたり独創的な作品を発表した。1974年、芸術選奨文部大臣新人賞をはじめ、最も美しい50冊の本賞(アメリカ)、ケイト・グリーナウェイ賞特別賞(イギリス)、BIBゴールデンアップル賞(チェコスロバキア)、ボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞(イタリア)、国際アンデルセン賞、菊池寛賞など、国内外の数多くの賞を受賞。1988年紫綬褒章受章、2012年文化功労者選出。2001年、故郷・津和野に「津和野町立安野光雅美術館」が開館した。

本展は、自身を“空想犯”と呼んだ安野光雅の不思議と発見が詰まった展覧会。貴重な初期作品を含めた代表作から約130点の原画を一挙展示。初期三部作から『旅の絵本』のイギリス編、国際的にも評価の高い『天動説の絵本』まで、じっくり追うほどに、風景や歴史へのまなざしが自分の記憶に重なってくるはずです。拡大展示や立体化など、PLAY! MUSEUMならではの仕掛けも含め、絵本の「中」に入って歩くような体験を味わいに、立川へ足を運んでみてはいかがでしょうか。(美術展ナビ)

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