【写真を見る】肉眼には真っ黒な焼け跡…秘密兵器の数々で「出火原因」探る 知られざる消防の「火災調査室」に潜入【愛媛】

多くの人は「火事は消せば終わり」と思っているかもしれません。しかし、調査員にとっては、そこからが始まりです。

焼け跡から「真実」をどうやって見つけ出すのか。松山市消防局の火災調査の最前線を取材しました。

■■雑木火災が発生

1月14日の昼ごろ、愛媛県松山市来住町(きしまち)の川沿いで木などが焼ける火事がありました。火は約40分後に消し止められました。

(消防隊員)
「現時刻をもって鎮火と…13時06分」

ただ、消防の活動は鎮火して終わりではありません。その直後から、原因究明のための「火災調査」が始まります。

■■「火災調査車」って?

現場に出動してきたのは「火災調査車」。

(松山市消防局予防課火災調査担当 長野翔さん)
「火災調査の担当員は、火災現場に行くとこれをよく持っていく」
「撮影する用のカメラ、そしてここに油分を採取するガスの検知器というものがあります」

そのうちガス検知器は、ガソリンなど油の成分が含まれていないかを確かめるもの。肉眼ではただの真っ黒な灰に見えても、この機材は微量な油の反応を見逃しません。もし、本来あるはずのない場所で油分の反応が出れば、「放火」の疑いが浮上。必ず行われる作業です。

実験として、調査車の給油口に機器を近づけてみたところ、白かった部分がガソリン反応を示す茶色などに変化します。

■■調査室での分析「電気痕」

調査は、現場だけではありません。消防局内の建物内にある「火災調査室」では、さらに高度な分析が行われます。

(松山市消防局予防課火災調査担当 長野翔さん)
「火災調査室の中で、高度な資機材を使って、より鑑識・見分を行う設備が二つあります。」

1つ目が「デジタル顕微鏡」。
現場から回収した電化製品などの基盤や配線といった、肉眼では見えないものの状態を観察します。

ここで探すのは「電気痕(でんきこん)」と呼ばれる小さな痕跡です。配線がショートした際、熱で溶けて固まります。すると、先端に小さな「球体」ができるのです。これが電気痕です。

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