特集は高知で輝く人を紹介する「キラッ人」。
今回のキラッ人は、陸上・長距離で高知から箱根駅伝、そして世界を目指す高校生です。
1月12日、INOUE東部スポーツパークで行われた第78回高新駅伝。
高知農業高校のエースでキャプテンの山本聖也選手は5区4.3キロを走り、圧巻のスピードで後続を突き放します。
山本選手は、国体や全国大会に出場し、県記録を塗り替えるなど数々の記録を打ち立ててきました。
■高知農業高校 山本聖也選手
「長距離は頑張れば頑張るほど記録が伸びる競技なんで、すごく楽しい競技だと思う」
1月18日、広島県で行われる全国都道府県対抗男子駅伝に出場する高知農業高校陸上部・山本聖也選手。長距離キャプテンとして、またエースとして部員たちを引っ張ります。
Q.今の調子は?
■山本選手
「インフルエンザにかかっててそこから練習ができなかったが、だいぶ状態の方は戻ってきているので、全国高校駅伝と同様に前で勝負していきたい」
高知県香南市出身の山本選手は、幼稚園の時からサッカーを始め、中学時代は高知中学サッカー部でスピードと持久力が持ち味のFWとして活躍。
■山本選手
「中学生の時に駅伝に出たときに意外と走れてたんで」
中学生の時に高知県の記録会や駅伝に参加。陸上部ではないものの1500メートルや3000メートルで県の中学記録などを更新し、長距離走での頭角を現します。記録会でその走りを見た高知農業高校陸上部長距離の熊本正彦監督は―
■高知農業高校陸上部長距離 熊本正彦監督
「一目見た瞬間にあっこれはと思いました。今まで見たことのない衝撃を受けたのを今でも覚えています。腰が高くてほんときれいなフォームで、なかなか教えてもできないフォームなんですけども、それが完全に備わってましたので」
長距離選手としては理想形のスピードとスタミナが山本選手の魅力です。
■山本選手
「自分も高知農業に行ってみたいと思っていたんで、すごくうれしかった」
そして熊本監督のもと、長距離選手として本格的なトレーニングを始めて、わずか半年後。
2023年10月に行われた鹿児島国体の少年男子B3000メートルで5位に入賞。なんと、高知県の少年男子長距離で43年ぶりとなる入賞でした。
しかしこの後、山本選手にとって苦しい時期が始まります。
高校1年の12月、出場した全国高校駅伝でエースの揃う1区で47校中、47位。最下位でタスキをつなぐ結果に。
■山本選手
「不甲斐ない気持ちがありました。上には上が、すごく強い選手がいるので、来年は絶対力付けてこの強い選手らに勝ちたいという気持ちで走りました」
最下位という結果に熊本監督は、トラック競技から駅伝競技への移行が上手くいかなかったこと、距離に対する不安があったのではと感じたそうです。
■熊本監督
「これを糧にして、とにかく次へ進もうという話をしました」
学年が上がり2年になっても不振から抜け出せず、思うような成績が残せなくなっていました。
■熊本監督
「精神的にも壁にぶち当たった状態でしたし、不安定な練習と不安定な結果だった。歯車がかみ合わないような状況があった時期がありました」
そして3年になり、熊本監督からチームを引っ張るキャプテンを託された山本選手。ここで大きな変化が。
■山本選手
「キャプテンがいい走りをすることで、チームも全員がついてくると思ったんで、走りで結果を出してチームを引っ張っていくような存在を、とにかくこの1年は意識して頑張りました」
キャプテンというモチベーションが自らを高め、2025年7月に広島で開かれたインターハイでは1500メートル決勝で高知県の高校新記録と県新記録を樹立。山本選手が目標とするくろしお通信「大森輝和」選手の記録を1秒更新しました。
また、2025年10月に滋賀県で行われた国民スポーツ大会では、少年男子A5000メートルで7位入賞。目標である入賞と県の高校記録を塗り替えました。
そして、キャプテン・エースとして挑んだ3年生の全国高校駅伝。
■山本選手
「1年生の時のリベンジをしようと思って先頭集団で勝負してきました」
その結果、山本選手は1区11位でタスキを渡し、チームは58チーム中28位に。
■熊本監督
「順位的にはどうかなと思うが、ほんと力を出し切ったいいレースをしてくれたと思う」
山本選手は3年間、学校の寮で生活しています。食堂で仲間たちと晩御飯。リラックスできる時間です。
その後、部屋に案内してくれた山本選手が見せてくれたのはー
■山本選手
「すごく思い出のあるスパイクなんで」
3年のインターハイと国民スポーツ大会で記録を更新したスパイク。このスパイクで大学でも陸上を続け、目指すのは―
■山本選手
「世界と箱根駅伝というのは目標なので、どちらも狙えるような選手を目指して頑張りたいと思います」
才能に恵まれ、一度は大きな挫折を経験した山本選手。応援してくれる家族や先生たちに走りで恩返しすることを胸に、世界に向かって走り続けます。

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