IT業界では、「Android」ユーザーや専門家たちが次期リリースの内容に期待を寄せる時期となった。Googleはすでに幾つかの機能を発表しているが、それらは「Android16 QPR1/QPR2」から引き継がれたものである。この手法により、これらの機能は四半期ごとのアップデートとして提供され、多くの場合「Pixel」ユーザーを対象としている。その後、段階的に他のデバイスへも展開される見通しだ。

 本稿では、Googleが公式に発表した内容や、搭載がうわさされている機能に加え、筆者が「Android 17」に期待する要素について詳しく解説する。

Googleが発表した新機能

 Android Authorityの報告によると、Android16 QPR1から引き継がれる以下の機能がAndroid 17に搭載される予定である。

 まず、Pixel以外のスマートフォンでも「Material 3 Expressive」が利用可能になる。デスクトップモードも大幅に強化され、タスクバーやステータスバーが表示されるほか、カスタマイズ可能なキーボードショートカットなど、多くの新機能が追加される。また「ライブアップデート」により、配車サービスの到着やフードデリバリーの状況といったリアルタイムのイベントを画面上に表示できるようになる。セキュリティ面では「出荷時設定へのリセット保護」が改善され、所有者の許可なくリセットされたデバイスの全機能を制限する仕組みが導入される。

 Android16 QPR2からの引き継ぎ項目はさらに多岐にわたる。視覚効果やカスタマイズ性については、アイコンの自動テーマ設定、ダークテーマの拡張、低照度モード、HDR輝度の向上、背景ぼかしの無効化などが含まれる。マルチタスク機能も進化し、スマートフォンでの「90:10分割画面」に対応する。

 実用的な機能としては、OS標準のペアレンタルコントロールが統合されるほか、生体認証で設定を保護する「本人確認」がアプリやスマートウォッチにも拡大される。新たなシステムレベルのセキュリティ状態である「セキュアロックデバイス」や、認証失敗時のロック機能を無効化するオプションも追加される。そのほか、タイムゾーン変更の通知機能、サイドロードアプリ用の新しいインターフェース、LinuxターミナルでのGUIアプリサポートなども予定されている。

 さらに、マウスとタッチパッドのサポートも強化される。これには、3本指によるタッチ操作の改良や、画面の四隅に機能を割り当てる「アクションコーナー」、オートクリック機能の改善が含まれる。加えて、マウスとタッチパッドの加速設定や、外部ディスプレー間をシームレスに移動できるユニバーサルカーソルも導入される見込みだ。

うわさされている新機能

 Android 17に関するうわさの中でも、特に注目を集めているのがAIの進化である。Nokia Power Userの報告によれば、Googleはクラウドへの依存を減らし、デバイス上(ローカル)で処理を行うAI機能を強化する計画だという。これにより、データが外部サーバーに送信されないためプライバシーが向上するほか、通知の要約や返信候補の提示、オフラインでのAI利用などがよりスムーズになると期待されている。

 一方で、ローカルでの処理増加はバッテリー消費を早める懸念がある。これに対処するため、Googleは新たなバッテリー管理ツールを導入する可能性がある。これには、バッテリーの長期的な劣化状態を示す「健康度」のパーセント表示や、劣化を抑えるスマートな「アダプティブ充電」、さらにはバックグラウンドでひそかにバッテリーを消耗させているアプリの特定機能などが含まれるという。

 ユーザーインターフェース(UI)の大幅な刷新もうわさされている。9to5Googleによると、通知シェードとクイック設定のアクセス方法が変更される可能性がある。画面左側を下にスワイプすると通知が表示され、右側をスワイプするとクイック設定が開くという、iPhoneに近い操作系が導入される見込みだ。また、「Android 12」で統合されたWi-Fiとモバイルデータのタイルを再び分離し、モバイルデータ専用のクイック設定タイルが復活するという情報もある。

 さらに、Synergy Labsは「Min Mode」と呼ばれる新機能について報じている。これは、デバイスをロック解除することなく、アプリが独自に用意した超低電力のフルスクリーンインターフェースを表示し、一目で情報を確認できるようにするものだ。従来の静的な「常に表示(Always On Display)」とは異なり、利用可能なアプリはバッテリー消費を抑えるために制限された色調(モノクロなど)で表示されるという。

 そのほか、Live Mintの推測によれば、カメラインターフェースの刷新や、サイズ調整・拡大が可能なキーボード、アプリ内ツールへの高速アクセス機能などが盛り込まれる可能性がある。Android 17はAndroid 16をより明るく、表現力豊かに進化させたバージョンになるとみられ、マルチタスクの円滑化やプライバシー制御の強化、システムの最適化によって、全体的な使い勝手とバッテリー持続時間が向上すると期待されている。

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