そんなクラウンスポーツのスタイリッシュなフォルムが、発表当初にフェラーリの4ドアスポーツカー「プロサングエ」に似ていると話題になったことが、P639e開発のきっかけでした。
車名のP639eも、P=プ、6=ロ、3=サン、9=グ、e=エと読む語呂合わせになっており、ケーファクトリーらしい遊び心が込められています。
AERO OVERブランドのオリジナルエアロパーツや4本出しの車検対応スポーツマフラー、適度にローダウンされた足回りなどにより、完成度の高いカスタムSUVとして評価され、東京オートサロン2025では東京国際カスタムカーコンテストのドレスアップSUV部門で優秀賞を受賞しました。
今回はそんなP639eを2026年バージョンとして随所に改良を加えたアップデートと施したといいます。会場ではケーファクトリー代表の吉井社長にインタビューを行いました。
まず話題となったのは、昨年のイベントでの反響についてです。吉井社長は当時を振り返り、「反響は大きかったですよ。そのおかげでお問い合わせも増えましたし売れています」と率直に語ります。
さらに「思わぬところまで反応があったからね(笑)」と、笑い交じりに当時の空気感を表現しました。
詳細については多くを語らず、「いろいろあったけど、デザインについて考える良いきっかけにはなりましたね」と、あくまで前向きな姿勢を強調。その経験が、今回の仕様変更につながっていることをにじませます。
そうした反響を踏まえたうえで、今回の変更点について話が及びました。「今回はエンブレムを前回から変更したっていうのを強調していますね。それと新作のホイールと…あとはサスペンションですかね。ダウンサスを入れたんですよ」と吉井社長。見た目の印象を左右する部分を中心に手が加えられています。
エンブレムについては特にこだわりが強く、「前の形から新しく六角形にしました。デザイナーに作っていただいて意匠登録もしています」と説明。
新しいエンブレムは、「アルミの板を金型で抜いて、わずかに角度をつけて、黄色の塗装とシルク印刷をして、そこからクリアを3、4回塗ってます」と、製作工程も具体的に明かされました。
足回りに関しては、「ノーマルより20ミリから25ミリダウンですね」と語り、「下げすぎると安っぽくなるから、ちょうどいい隙間を開けておくのがコツなんですよ」と、カスタムに対する美意識が伝わる言葉が続きます。
新作ホイールのフィッティングについても、「基本はスペーサーなしです。車両誤差でズレてるところだけ5ミリ入れてます。ほぼツライチで、車検が通るか通らないかのギリギリを攻めてますね」と、実用性とのバランスを重視している様子でした。
細部へのこだわりとして、ステアリングの王冠マークやキャリパーカバーも黄色で統一されています。
一方で「本当はシートベルトも黄色にしたかったんだけど、間に合わなかった」と、率直な本音も語られました。
インタビューの最後には、来年以降の構想についても触れてくれました。「来年のネタとしてね、ホンダ『プレリュード』のカスタムを考えていて、横にP639eを2台並べようかなと」とすでに次を見据えた開発が進んでいることも明かしました。
AERO OVER P639eは、昨年の大きな反響を受け止めながら、細部を見直し、より完成度を高めた一台です。
クラウンスポーツの持つ上質さを活かしつつ、吉井社長の言葉通り“ギリギリを攻めた”ディテールが随所に盛り込まれたこのモデルは、東京オートサロン2026の会場でも強い存在感を放っていました。

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