キーウ(CNN) ロシア軍による激しいドローン(無人機)攻撃が続くなか、ウクライナ・キーウ州では数十万世帯が停電している。ウクライナのゼレンスキー大統領が13日、明らかにした。
首都キーウのクリチコ市長によると、高層住宅およそ500棟で暖房が止まり、重要なインフラでさえ電力が著しく不足しているという。
ゼレンスキー大統領は13日のSNSへの投稿で、ロシアは一晩で攻撃用無人機300機以上のほか、弾道ミサイル18発、巡航ミサイル7発をウクライナに向けて発射したと述べた。攻撃はキーウを含む8州に及んだという。
ゼレンスキー大統領は「キーウ州の状況は容易ではない。現在、数十万世帯が停電している」「今回も攻撃の主な標的は発電施設や変電所だった」と述べた。
ロシアは2022年の侵攻以降、冬の暖房供給に最大限の混乱をもたらす狙いで、無人機やミサイルによるウクライナのエネルギーインフラ攻撃を繰り返してきた。
キーウ市の13日の天気予報は雪で、最高気温は零下10度とみられている。

ロシア軍による攻撃を受けた建物で作業する救急隊=12日/Thomas Peter/Reuters
夫と5歳の娘とキーウで暮らすカテリナ・セルジャンさん(36)は、12日は家で電気が使えたのは1時間半だけだったと話す。「午後10時ごろに15分間だけ電気がついたが、その後はずっと停電。電池式の暖房器具ではほとんど暖が取れない」「厳しい冬になることは覚悟していたが、今回は砲撃による停電に加え、厳しい寒波にも見舞われた」
キーウ在住のハリナ・プロコフィエワさん(71)は、停電で来なかった路面電車を待ちながらCNNの取材に応じた。交通当局は13日、キーウの半分で、電力を使う公共交通が運休していると明らかにした。
「昨日から電気も暖房もない。娘が米国からとても暖かい服を送ってくれたが、それでも寒い。今から劇場の仕事に向かう。そこは暖かいと思っていたが、暖房はないそうだ」(プロコフィエワさん)

暖房も電気もないと語るハリナ・プロコフィエワさん(71)/Daria Tarasova-Markina/CNN
エネルギー施設への攻撃に加え、ゼレンスキー大統領は、ロシア軍の夜間のミサイル攻撃でハルキウ州の郵便サービス施設が被弾し、4人が死亡したとも明らかにした。
ザポリージャ州では、エネルギー施設を狙った別のロシア軍の攻撃で、電力会社に勤める女性職員2人が負傷した。ウクライナのエネルギー省が発表した。
ウクライナ軍のシルスキー司令官は13日、米欧州アフリカ陸軍のドナヒュー司令官に前線の状況を説明したと述べた。
「前線は厳しい状況が続いている」。シルスキー氏はそうした上で、「同時に敵は、後方地域に対して大規模なミサイル・空爆を行い、エネルギー施設を意図的に狙い、凍結する寒さをウクライナ国民への圧力と恐怖の手段として利用している」と指摘した。

ロシア軍の無人機とミサイル攻撃で損傷した住宅で消火にあたる消防隊=13日/State Emergency Service/Reuters
ロシア国防省は13日、ウクライナ軍が使用するエネルギーインフラ施設に対し大規模攻撃を実施したと発表した。攻撃は、ロシアの民間インフラに対するウクライナ側の攻撃への報復だとした。

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