【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
今回紹介するのは、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した、おうし座の方向およそ450光年先に位置する若い多重星系「おうし座FS星(FS Tau)」です。
星が生まれる現場ならではのガスと塵が淡く光り、そこを切り裂くように伸びる青いジェットが印象的です。この画像は可視光のデータを用いた合成で、色は強調表現された疑似カラーとなっています。ジェットが“青く”見えるのは、こうした画像化によって構造が分かりやすく示されているためです。
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【▲ ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ(ACS)で撮影された「おうし座FS星(FS Tau)」(Credit: NASA, ESA, K. Stapelfeldt (NASA JPL), G. Kober (NASA/Catholic University of America))】
FS Tauは、画像の中央付近で明るく輝く「FS Tau A」と、右側で暗い帯(塵の濃い部分)に一部が隠れた「FS Tau B」からなる多重星系です。特にFS Tau Bは、周囲のガスや塵と相互作用しながら、細く絞られた高速の流れ(ジェット)を噴き出している様子が捉えられています。
ESA(欧州宇宙機関)によると、FS Tau Bは形成途中の星(原始星)で、周囲には原始惑星系円盤があるとされています。円盤をほぼ真横から見ているため、塵の多い部分が暗い帯として目立ち、上下に分かれた淡い光は円盤表面が照らされている可能性があると説明しています。
また、若い星がジェットを噴き出す現象は珍しくありませんが、FS Tau Bのジェットは「非対称な両側ジェット」として紹介されています。噴き出す量が左右で異なるなど、放出が一様ではないことが形の歪みにつながっているのかもしれません。
最近では、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測データを用いて、若い星のジェットだけでなく、円盤から吹き出すガスの流れ(円盤風)まで含めた構造を解析する研究も報告されています(プレプリント公開は2024年10月)。
編集/sorae編集部
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