2026年は、中国アニメ(いわゆる「国漫」)市場にとって、大きな転換点となりそうだ。中国国家広播電視総局の最新の作品登録情報や、複数の大手アニメ制作会社による共同発表によれば、複数の大型国産アニメ新作がすでに制作終盤に入り、来年以降、順次配信が開始される見通しとなっている。

今回注目を集める作品群は、神話、仙侠、SF、歴史、ホラー、サスペンスなどジャンルも多岐にわたり、中国アニメの技術力と物語表現が新たな段階へと進化したことを強く印象づける内容となっている。

1.話題作が目白押し、人気原作が続々アニメ化

とりわけ存在感を放っているのが、人気作家・烽火戏诸侯(フェン・フオ・シー・ジュー・ホウ)原作の作品群だ。重層的な登場人物描写から「群像劇の最高峰」とも称される

『雪中悍刀行』(Sword Snow Stride)に加え、『剣来』第2期(Sword Comes / Jian Lai Season 2)の続編制作も正式に進行している。

さらに、中国最大級のオンライン小説サイト「起点読書」で圧倒的な人気を誇る辰東(チェン・ドン)原作、「遮天」三部作の完結編となる『聖墟』(The Sacred Ruins)もアニメ化が進められており、原作ファンから高い期待が寄せられている。

映像表現の面では、「国産アニメの3DCG表現の最高峰」と評される『眷思量』第三部:神霊降臨(The Island of Siliang: Divine Descent)が引き続き注目作品だ。

このほかにも、『镖人II』(Blades of the Guardians II)といった“国産アニメの代表作”とされるシリーズや、『求魔』(Pursuit of the Truth)、『盗詭异仙』(Dao of the Bizarre Immortal)『神秘复蘇』(Mysterious Revival)など、原作小説が「常軌を逸した世界観」「近年屈指の恐怖描写」と評されてきた話題作の映像化も控えており、いずれも放送前から大きな注目を集めている。

2.4K高精細映像×AI活用、国産アニメは「量産段階」へ

業界関係者によれば、これらの新作アニメの多くは4K・HDRによる高精細制作を標準とし、一部の場面ではAIを活用した制作支援技術も導入されているという。これは単なる映像美の向上にとどまらず、中国アニメ産業が本格的な「工業化・量産体制」の次の段階へと移行したことを示している。

また、複数の作品はすでに海外の大手動画配信プラットフォームと事前購入契約を締結しており、中国国内とほぼ同時に世界配信される予定だ。

3.視聴覚エンターテインメントから「文化発信」へ

2026年に迎える国産アニメの集団的な飛躍は、単なる豊作の年にとどまらない。中国的な世界観、物語構造、価値観を内包した映像作品として、国産アニメは今や中国文化を海外へ発信する重要なメディアとなりつつある。

来年、世界のアニメ市場において「中国アニメ」という存在感が、これまで以上に鮮明になることは間違いなさそうだ。

(中国経済新聞)

WACOCA: People, Life, Style.