練習前に選手たちに語りかける新潟・船越監督
Photo By スポニチ

 J2から再出発となるアルビレックス新潟は9日、キャンプ地の宮崎県都城市に移動し、1次キャンプをスタートさせた。今季から指揮を執る船越優蔵監督(48)は、約1カ月間で質と量を求める厳しいメニューを選手たちに課すことを明言。南国の地で鍛え上げ「明治安田J2・J3百年構想リーグ」の開幕戦となる2月8日のJ3愛媛戦に向かう。

 青空が広がり、日中は上着がなくてもいいほどの暖かさ。早朝に雪が積もる新潟から宮崎に移動し、いよいよ新チームが始動した。練習前に「トレーニングが全て。最大限を出そう」と選手らに求めた船越監督は「量がないと質なんて高まらない。ボリュームは増やしていく」と厳しいメニューを課すことを明言した。

 昨季はJ1を19試合勝ちなし(5分け14敗)で終えるなど4勝12分け22敗の最下位。就任会見で指揮官は「変えてはいけないものもある。そこが薄れていると感じていた」と話し、走力や粘り強さなど新潟が伝統的に特長としてきた“戦う”部分での弱さを指摘した。

 まずは1次キャンプで土台を築き上げる。「フィジカルも戦術もメンタルも含めてベースをつくる。それと基準を分かってもらうのが大きなポイント」という。新指揮官が選手に求める基準は、まずは運動量。そして攻撃ではゴールに向かう迫力、守備ではボールを奪いにいく強度が主になる。「それがあって戦術をやっていく。初めから枝葉にいくわけではなく、幹の部分をしっかりさせて、これが本当の基準なんだと。しっかり落とし込みたい」と力を込める。

 これまで年代別の日本代表監督の経験はあるが、プロクラブを率いるのは初めてだ。「代表は少ない期間でどれだけパワーを発揮させるかが重要だったが、クラブは日々の積み上げが一番大事」と強調。この日は約1時間、体をほぐすメニューが多かったが、それでも「ナイス」、「すぐやろう」などと声をかけて選手の表情にも目を光らせ、自主練習も最後まで見守った。

 10日から午前、午後の2部練習となり、本格的なチームづくりが始まる。「(選手の)パーソナリティーも含めて1カ月間でしっかり見たい」。再び輝きを取り戻し、サポーターが誇れるチームとなるため、“船越アルビ”が出航した。(西巻 賢介)

 ○…練習前には歓迎セレモニーが開かれた。都城市でのキャンプは昨年に続いて2度目。同市や宮崎県などから地元の牛肉など多くの協賛品を受け取った。チームを代表して船越監督は「素晴らしい環境。おいしいものを食べて英気を養って結果を残せるように鍛錬したい」とあいさつ。同市のPRキャラクターである「ぼんちくん」と記念写真にも納まった。

 ○…昨季途中の大分への期限付き移籍から復帰となったMF落合は出発前に新潟空港で取材に応じ「目指しているものが高ければ高いほど苦しいことをしなくてはいけない。覚悟を持って(キャンプを)やっていきたい」と意欲。DF早川は「自分が少しでも向上できるようにチャレンジしていきたい」と意気込み「身を引き締めて、当たり前のことを当たり前にできれば。それを全体で統一できていることに意味がある」と見据えた。

続きを表示

WACOCA: People, Life, Style.