公開日時 2026年01月06日 05:00更新日時 2026年01月06日 11:12

ゴヤケーキ、6年越し復活 父のレシピ守り奮闘 沖縄市・呉屋さん ふわふわシフォンケーキ
シフォンケーキを手に笑顔のゴヤケーキジュニアの呉屋なおき代表(右)と母の金城ビオレタさん=27日、沖縄市

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玉寄 光太

 沖縄市で愛されていた洋菓子店「ゴヤケーキ」のシフォンケーキが復活した。呉屋譲二代表の急逝などで2020年に閉店したが、息子のなおきさん(27)は父のレシピを守るため奮闘を続けた。試行錯誤は約600回。ついに父の味に近づいたと判断し、新たに「ゴヤケーキジュニア」を12月27~29日にプレオープン、1月9日に本格開業する。なおきさんは「父のやりたかったことを成し遂げた」と胸を張った。

 温かさを感じる店内で、なおきさんが優しい笑顔で出迎える。カウンターには、甘さ控えめで食べやすい味わいのチーズやチョコなどのシフォンケーキが並ぶ。ブラウニーやパイ生地で肉と野菜を包んで揚げた南米の伝統料理エンパナーダなども販売している。

 プレオープンに訪れた小林アチラさん(42)=宜野湾市=は「ふわふわのシフォンケーキはちょうど良い甘さで、いつでも食べたくなるおいしさだ」と語った。娘のラビニアさん(13)は「おいしくて友達にも教えたい」と顔をほころばせた。

 ゴヤケーキは、なおきさんの祖父でペルー出身県系2世のビクトルさんが1992年、シフォンケーキの移動販売を手がけたことで始まった。96年には譲二さんが手伝い始め、97年には沖縄市で1号店を開いた。一時は那覇市首里で店舗を構えるほどだったが、経営難と譲二さんが19年12月に急逝したことを受けて20年1月に閉店。21年に破産した。

 閉店後も、常連客などから復活を求める声が後を絶たなかった。声に後押しされ、なおきさんは父が残したレシピを元にシフォンケーキを作り始めた。「シフォンケーキは繊細で材料の分量や焼き加減、天気なども影響するんです」。試行錯誤は約6年間で合計600回を数えていた。ついに父の味と食感に到達した時、夜中だったが一人叫んだ。「あの瞬間は本当にうれしかった」と振り返った。

 新たな店名は「ゴヤケーキジュニア」とした。母の金城ビオレタさん(60)も店先に立ち、親子2人で新たにスタート。ビオレタさんは「失敗しながらも続けて、誇りに思っている」とうれしそうだ。なおきさんは「多くの人の協力で店を開けた。本当に感謝を伝えたい」と力を込めた。

 開業は1月9日。営業は金土日の週末限定で、時間は午前11時~午後4時、売り切れ次第終了。住所は沖縄市上地1の5の17。詳細はゴヤケーキジュニアの公式インスタグラムで。(玉寄光太)

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