松田陸(ジェフユナイテッド千葉所属時)写真:浅野凜太郎

東京V所属の兄も応援

初戦の前日には、現在東京ヴェルディでプレーする兄のDF松田陸から「明日、応援に行くよ」とメッセージが送られてきたという。これに対し松田は「去年と同じようにはさせないから」と初戦敗退のリベンジを誓ったという。そしてその言葉通り、見事な勝利を兄に届けた。

今夏までジェフユナイテッド千葉に所属していた兄が、フクダ電子アリーナでプレーする姿をテレビで観ていたという松田にとって、この舞台は特別な意味を持っていた。

「プロでも使われているスタジアムでサッカーができたことは、とても良い景色が見れたと思います」と憧れのピッチに立った実感を噛みしめるように、静かに言葉を紡いだ。

松田駿(左)写真:Yusuke Sueyoshi

プレミア対決は大津に軍配

インタビュー時、まだ2回戦の対戦相手は決まっていなかったが、順当にいけば今夏のインターハイ準優勝校であり、今シーズンの高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグWESTで7位に入った大津高校(熊本県)との対戦が有力視されていた。その想定について松田は次のように語っていた。

「大津高校さんは攻撃的なチームなので、自分たちは守備の時間が続くと思います。良い形の守備ができると思うので、守備から入って攻撃に転じるということを徹底してやっていきたいです」

今シーズンのプレミアリーグEASTで4位、かつ最少失点を誇る守備力を武器に、粘り強く試合を進めたいという考えだった。そして12月31日、初戦と同じフクダ電子アリーナで青森山田は大津と対戦。松田が語っていた通り、試合は大津が主導権を握る展開となった。前半から大津が持ち前のパスワークで青森山田ゴールに襲いかかるも松田を中心とした最終ラインが集中した守備を見せ、0-0のまま前半を折り返す。

守備から攻撃への転換で流れを引き寄せたかった後半だったが、先に試合を動かしたのは大津だった。48分、FW山下虎太郎(3年)が右サイドでアーリークロスを供給。これをMF山本翼(2年)がダイレクトボレーで合わせ、大津が先制に成功した。さらに68分にもMF岩崎天利(3年)のシュートが青森山田DFにあたり、こぼれたボールをDF村上慶(3年/横浜F・マリノス内定)が冷静に押し込み、リードを2点に広げた。セットプレーなど限られたチャンスから反撃を狙った青森山田だったが、大津守備陣の堅いブロックを崩すことはできず試合終了。2年連続で2回戦敗退という結果に終わった。

この悔しさを知る下級生たちが、先輩たちの雪辱を果たすべく新チームが始動する。新生・青森山田の戦いぶりに期待したい。

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