【1月2日 CNS】中央経済工作会議が閉幕した直後、金融当局と主要な中央金融機関のトップが一堂に会する座談会が大きな注目を集めた。

2025年12月11日、遼寧省(Liaoning)と中央金融機関による座談会が北京市で開かれた。

座談会には、遼寧省委書記の許昆林(Xu Kunlin)氏が率いる代表団のほか、中国人民銀行(%E8%A8%98%E4%BA%8B&category%5B%5D=%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97&category%5B%5D=%E4%BA%94%E8%BC%AA”>People’s Bank of China、中央銀行)の潘功勝(Pan Gongsheng)党委書記兼総裁、国家金融監督管理総局の李雲沢(Li Yunze)党委書記兼局長が出席した。さらに、三大政策銀行、六大国有商業銀行、主要保険機関のトップも顔をそろえた。

このような顔ぶれが地方政府との会合にそろうのは、極めて異例だ。この座談会は単なる業務会議にとどまらず、遼寧省の全面振興が金融面で全面的な支援を受けることを示す象徴的な出来事といえる。

東北地方の全面振興が新たな段階に入る中、いわゆる「金融国家隊」が一斉に動いたことは、極めて強いシグナルを放っている。出席者の構成を見ると、中国金融システムの中枢を担うトップクラスの陣容がそろっており、中央金融機関が遼寧を重視していることを明確に示している。同時に、今後、実質的かつ大規模な協力が本格的に進むことを予感させる。

座談会の内容にも見どころが多い。中央金融機関の責任者からは、「融資支援の強化」「長期的な視点に立った資本の育成」「金融サービスの最適化」といった方針が相次いで示された。これは、構造転換と高度化の途上にある遼寧にとって、単に資金規模を拡大する以上に重要な意味を持つ。高品質な発展を目指す遼寧では、伝統産業の高度化には長期資金が不可欠であり、新興産業の育成にはリスクを受け止められる「忍耐強い資本」が求められるからだ。

こうした金融国家隊の集団的な支援に対し、遼寧側も具体的な構想と準備を示した。

許昆林氏が描いた青写真は明確だ。金融エコシステムの改善、地方金融立法の加速、司法による保護の強化、保証制度やリスク補償メカニズムの整備、優れたビジネス環境の構築、信用基盤の強化、資金需要との精緻なマッチング、そして「2211」産業体系の構築と常態化した協力メカニズムの確立を通じて、プロジェクトの着実な実行を図るという。いずれも金融機関の関心を正面から捉えた施策だ。

中でも「2211」産業体系の提示は、金融資源の具体的な投資先を明確に示した点で注目される。22の優位産業クラスター、100本以上の産業チェーン、1000社超の中核企業を軸に、分かりやすい投資マップが描かれている。

さらに注目すべきは「常態化した協力メカニズム」の構築だ。これは、遼寧と中央金融機関との関係が、個別対応から制度化・体系化された連携へと移行することを意味し、より深い協力関係への布石といえる。

では、なぜ遼寧なのか。なぜ今なのか。

その背景には、国家全体の戦略に資する重要な判断がある。金融国家隊が遼寧に注目するのは、国家戦略の要所を押さえる一手だからだ。地理的に見れば、遼寧は東北地方で唯一、海にも国境にも接する省であり、東北の海への玄関口であると同時に、北東アジアとつながる要衝でもある。新たな発展構造の構築において、その二重の立地価値はますます高まっている。

産業基盤の面でも、遼寧は装備製造、石油化学、冶金などで厚みのある工業体系を有している。これらは産業チェーン・サプライチェーンの安全保障に直結する分野であり、その高度化の成否は国家産業安全に大きく関わる。

また、「第15次五か年計画」期は、東北全面振興が正念場を迎える重要な段階に当たる。金融支援を強化することは、これまでの成果を固めると同時に、地域が高品質な発展路線へ進むための重要な推進力となる。

金融機関にとっても、遼寧は魅力的な戦略機会を提供する存在だ。全国レベルで競争力を持つ産業クラスターが形成されつつあり、資産配分の観点からも有望な投資先となっている。特に、科学技術イノベーションや高付加価値製造分野では、成長余地が急速に広がっている。

一方、遼寧にとっては、金融資源が体系的に投入されることで、経済転換のスピードが一段と加速する。伝統産業の技術改造には安定した資金が必要であり、新興産業にはリスクマネー、インフラ整備には長期資本が欠かせない。金融国家隊の本格参入は、まさに「金融の活水」を注ぎ込む役割を果たす。

今回の座談会がもたらしたのは、資金だけではない。信頼と期待でもある。共和国の工業化を支えてきたこの地は、今、新たな成長の原動力を静かに育みつつある。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News

 

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