2026年、広島東洋カープ、中村奨成(26)の物語が再び動き始める。入団8年目で外野のポジションを確かなものにし、未完の大器はチームを引っ張る存在へと成長した。広島・広陵高の主軸として、1大会6本塁打の大会記録を樹立した夏の甲子園から、今年で9年。ついに目を覚ました怪物が、マツダスタジアムを自分色に染め上げる。
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背水の陣で臨んだ昨季。過去の自分との決別が飛躍へのきっかけとなった。2軍降格となった春先に打撃フォームをオープンスタンスへがらりと変更。結果が出ないことへの危機感から、こだわりの打ち方を捨てた。それがはまり、スタメン起用が増加。4年ぶりの本塁打や23度の複数安打をマークするなど、低迷したチームを照らす希望の光となった。
周囲も諦めなかった。入団から7年間で39安打。戦力外になっても不思議ではなかったろう。それでも、鈴木清明球団本部長は「ポテンシャルに懸ける」と覚醒を信じ、2軍首脳陣も「潜在能力はピカイチ」と熱心に指導を続けた。そうした期待に、中村はついに結果で応えた。

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