(CNN) 15人の犠牲者を出したオーストラリア・シドニーの銃撃事件で、銃撃犯の1人に飛びかかって銃を奪った「ヒーロー」の身元が判明した。地元当局やメディアの報道によると、アハメド・アル・アハメドさん(43)は、難民の両親を数カ月前にシリアから迎えたばかりだった。
14日の事件当日、たまたま現場に居合わせたアハメドさんは、容疑者の男に飛びかかって銃を奪い、その後自身も2人の容疑者のうち1人に撃たれて負傷した。
容疑者の男2人は海岸で開かれていたユダヤ人の集会を狙って銃撃。少なくとも15人が死亡し、数十人が負傷した。
車の陰から飛び出したアハメドさんは、銃撃を続ける男に飛びかかり、もみ合った末に男の手から銃をもぎ取った。男はアハメドさんに銃口を向けられて後じさりしていた。この瞬間をとらえた映像はSNSで拡散した。
トニー・バーク内相は15日の記者会見でアハメドさんを、自身の命を危険にさらして銃撃犯に立ち向かった「通行人」として称賛した。
ニューサウスウェールズ州のクリス・ミンズ州首相は15日、病院でアフメドさんと面会した際の写真をSNSに投稿し、「アフメドこそ本物のヒーローだ。自分の身を危険にさらしてテロリストから武器を奪ったそのとてつもない勇気で、数えきれないほどの命を救った」とたたえた。

ニューサウスウェールズ州のミンズ州首相は、病院で療養中のアハメド・アル・アハメドさんと面会した/Chris Minns/Facebook
公共放送ABCによると、アフメドさんの両親は数カ月前にシリアからシドニーへ移住した。アフメドさんがオーストラリアに来たのは2006年で、3歳と6歳の娘がいるという。
父親はアフメドさんについて、「息子は自分が救う相手の出身のことなど考えていなかった」「息子は国籍で人を区別しない。しかもここはオーストラリアだ。市民と市民の間に違いはない」と語った。

WACOCA: People, Life, Style.