[モスクワ 24日 ロイター] – ロシアは今後10年以内に、月面に原子力発電所を建設する計画だ。ロシアの月面計画やロシア・中国共同の研究拠点に電力を供給する。

ロシアの国営宇宙企業ロスコスモスは2036年までに月面発電所を建設する計画を発表。航空宇宙企業ラボーチキンと契約を結んだと述べた。

発電所はロシアの月面計画で使用する探査車や天文台、ロシア・中国共同の国際月面研究ステーションのインフラに電力を供給する予定。

ロスコスモスは「このプロジェクトは、恒久的に稼働する月面科学ステーションの創設に向けた重要な一歩であり、単発のミッションから長期的な月面探査計画への移行を促す」と述べた。

発電所が原子力であると明言はしていないが、計画にはロシア国営の原子力企業ロスアトムや、国内トップの核研究機関クルチャトフ研究所が参加する。

ロシアは1961年にソ連の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンが人類初の有人宇宙飛行を果たして以降、宇宙開発の先進国としての地位を誇ってきたが、近年は米国や中国に後れを取っている。

<米国も月面に原子炉を計画>

米航空宇宙局(NASA)も8月、2030会計年度第1・四半期までに月面に原子炉を設置する意向を示している。

ダフィー運輸長官は8月、「われわれは月を目指すレースを展開しており、中国と競っている。月面に基地を構えるには、エネルギーが必要だ」と発言。米国は月を巡る競争で現在、遅れを取っているとし、月面で人類の生命を維持し、火星へ到達するためにエネルギーが不可欠だとの認識を示した。

国際ルールでは、宇宙空間への核兵器配備が禁止されているが、一定の規則を順守する限り、原子力エネルギー源を宇宙に配置することは禁止されていない。

一部の宇宙アナリストは「月のゴールドラッシュ」を予想。NASAによれば、地球上では希少なヘリウムの同位体「ヘリウム3」が月には約100万トン存在すると推定されている。

また、ボーイングの研究によると、スマートフォンやコンピューターなどに使われるレアアース(希土類)も月に存在している。 もっと見る

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